2025年01月17日 訪問リハビリテーションこころ
初めて働いた職場で尊敬する上司が言っていました。
当たり前のことかもしれませんが、腑に落ちた言葉でした。
病気やケガで心身が動きにくくなった患者さん、利用者さんの心身機能を回復に導くのが療法士の仕事です。
今より歩けるように、手が動くように、料理をできるように、などご希望に沿って支援する必要があります。
同じ状態の患者さんでも知識・技術に優れている療法士が担当した場合と、そうでない療法士が担当した場合、
数週間後の回復度合いに差が生じるのが現実です。
なので、療法士はまず自身の成長が大切なことは言うまでもありません。
が、担当する患者さん、利用者さんの人数には限界があるのも事実です。
知識がある1人の療法士が1週間で訪問リハビリを担当する利用者さんが25人いたとします。
25人の利用者さんを回復に導ければ、その方々に喜ばれるでしょう。
ですが25人以外の利用者さん、患者さんを回復に導くことはできません。
10人の療法士が上記の療法士と同じ知識・技術があれば…250人の利用者さんに貢献できるわけです。
もし大谷翔平選手が10人育てば…すごいチームになりメジャーリーグの勢力図が変わりますよね。
自身の研鑽・成長は大切ですが、そこで得た知識・技術を実施した経験を他者に伝えて
1人でも多くの療法士の成長を促せれば、お会いしたことのない利用者さん、患者さんの
回復や笑顔につなげられるかな、と感じております。
講習会で私の経験をお伝えした若い療法士から
「教えてもらった方法でリハビリしたら、前より歩けるようになりました!」
と聞き、その療法士が担当する患者さんに貢献できた時は嬉しかったですね。
学習が最も定着するのは「人に教えること」であることは以前ブログに掲載しました。
https://familyclinic-cocoro.com/blog-riha/20220513/13/
知識や経験を他者に伝えることで最も勉強になるのは、伝えた側の人です。
人に伝える機会を持つことは、自身の勉強のために重要なことですね。
自身が持っている知識や技術を他者に伝えると脳の活性化につながるので、
皆さんが長けている知識や技術・情報を1人でも多くの方にお伝えすることで脳が若くいられるかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。