訪問リハビリで行うのはリハビリだけ?

2023年12月22日 訪問リハビリテーションこころ

尊敬する訪問リハビリの先人から、訪問リハビリには4種類あると教えてもらいました。

A訪問リハビリでなければならないこと

B誰でもいいけど、どちらかといえば訪問リハビリの方がよいこと

C訪問する人、誰でもよいこと

D訪問リハビリじゃない方がよいこと

これらは何の文献にも載っていません。

 

A.うまく立ち上がれない人に筋力練習をする、ご家族に立ち上がる介助方法のコツを伝える等ですね。

これは訪問リハビリでなければ行えないでしょう。

 

B.置き型手すりの位置を少し変える、自主練習が正しいかどうか確認する、などでしょうか。

これは福祉用具業者やデイサービス職員でも良いですが、訪問リハが入っても良い事案と思います 。

 

C.最近の日常での話や愚痴を聞く、訪問中にインターフォンが鳴ったから出る、などでしょうか。

(話の内容によってはBになることもあります。新しい筋トレについての話を聞く、など)

 

D.訪問リハビリで改善し、老人クラブやサロンを再開したい。ちょうど訪問リハの時間とかぶる、等。

「卒業」となるケースですね。

被害妄想があり、訪問リハが行く度に家の物を盗まれた、といった対象者も訪問リハビリが

介入することで生活や精神状況が悪化するため、要検討です。

 

病院でのリハビリは基本的にA「リハビリでなければならないこと」を行います。

病院のリハビリから訪問リハビリに異動する療法士が悩むポイントは

「リハビリの時に話を聞く時間が長くてもいいのだろうか…」というケース、よく聞きました。

私もその一人です。

 

利用者さんによっては、訪問リハビリの前に辛いことがあったら、話を聞いてほしい人もいるでしょう。

そんな時に話を聞かないでAばかり実施して「病院のリハビリみたい!」と気分を害して終了になって

しまった利用者さんを何人も見てきました。

日によっては、早くリハビリを進めてほしい日もあるかもしれません。

 

お伝えしたいのは、同じ利用者さんでもA~Dの対応をいつでも行える準備を療法士がしていないと

利用者さんのご希望に沿って支援できないということです。

介護保険は「利用者主体」である以上、ご希望に沿って柔軟に対応する必要があると考えます。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。