2023年01月13日 訪問リハビリテーションこころ
以下は左利きの人が感じる不便なことです。
・会食の時に左端の席を確保する(食事時に肘がぶつからないようにするため)
・地下鉄の改札やバスの料金支払いは左手だと体を右側に捻らなければならない
・自動販売機は右手でお金を入れた時に体の正面にくるようになっている
(左手でお金を入れる時は体を右側に捻らなければならない)
・右利き用のはさみでは切りにくい
・胸ポケットはたいてい左胸にあるからペンを取りにくい
・スープバーのお玉は右手で器に入れる形になっており、左手で入れるとこぼれる
・書道の授業は右手で書かなければいけないから大変であった(今は左手OKのようですね)
・バッティングセンターで左打ちできる機械が少ない
・ゴルフのドライバーやアイアンの取り扱いが少ない
右利きの方、この中でいくつご存じでしたか?
左利きの生活や不便さをイメージするのは難しいと思います。
「右でやればいいじゃん」とよく言われますが、右利きの人が左手でやるのは容易ではないですよね。
では車椅子の方はどのような不便を感じるでしょう?
・段差があると通行できない
・道路は凹凸があり、まっすぐ漕ぐのが大変
・雪道は走行できない
・トイレ内が狭くて便座に乗り移るのが大変、入浴も同様
・地下鉄やバスの入り口は段差があり、1人で乗るのが大変
・店内でほしい物があっても、通路が通れないことがある
・上の棚にある物をとれない
・届かない物を取ってもらうのに、毎回人に頼むのが申し訳ない
いくつご存じでしたか?
一例ですが、他にも不便な点はたくさんあるでしょう。
車椅子使用者でないと気付かない点が多いと思います。
想像はできても当事者じゃなければわからないこと、ありますよね。
20年近く療法士をしているので車椅子の方の生活や、それぞれの疾患の生活はイメージしているつもりですが、ご本人やご家族から実際に話を聞くと「そんなに苦労していたとは…」と、自身の想像が不足していたことを痛感させられる毎日です。
利用者さんを支援する上で、どのようなことに困っているか、どうすれば解決できるかを一緒に考えることが訪問リハビリの一歩目となります。
当たり前のことですが、「そんなの当たり前でしょ」と思っている療法士こそ立ち止まって考えてほしい内容です。
利用者さんの気持ちに寄り添って支援する訪問リハビリテーション事業所でいたいと考えております。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。