2022年07月29日 訪問リハビリテーションこころ
自宅生活を送っていて、食事によるムセ⇒肺炎になった後の対応について知っていますか?
・胃ろうから栄養を入れる
・中心静脈栄養など、高カロリー輸液を点滴する
といった対応により、生きるために口から食べる機会を失うことが多いようです。
食べる機会がなくなる ⇒ 口の機能や飲み込みの機能が著しく低下
⇒ 食事するとムセ・肺炎のリスク上がる ⇒ 二度と口から食べられなくなる
こういったケースを何度も見てきました。
生きるために必要な手段とは承知していますが、食事は人生における楽しみの一つで、
最期までおいしい物を食べたいという想いは多くの方々が抱くことでしょう。
では口の機能や飲み込みの機能が低下した方がもう一度、食べられるようになるにはどうすればよいか?
言語聴覚士は飲み込み(嚥下)、言語機能を向上させるスペシャリストです。
訪問リハビリは一人でお宅に訪問するため、食事練習をして万が一ムセてしまった時に言語聴覚士が対応できないこともあり、
食事の訓練を行うこと自体に二の足を踏むことが多くあります。
ですが、当事業所の訪問(嚥下)リハビリは食事形態のレベルアップに向け、他の事業所より積極的に実施しております。
なぜ言い切れるかというと、食事形態をレベルアップしてもよいか、万が一ムセてしまった時の対応について訪問診療している医師と密に連携できるからです。
この環境は言語聴覚士にとって非常に恵まれており、他の事業所と決定的に違うところです。
上記の感想をいただくことがしばしばあります。
今年の訪問リハビリ学会で優秀賞をいただいたのも絶食⇒普通食を食べられる、というものでした。
言語聴覚士の介入により、もっと多くの方が安全に食べられる機会を提供できると考えます。
地域のケアマネジャーさんに、言語聴覚士の効果を知ってもらうことが今後の課題です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。