2022年05月13日 訪問リハビリテーションこころ
リハビリで動き方のコツを習得する、料理・掃除・買い物など手順よく作業する、物忘れをしない、
など日常生活では多くのことを覚え、忘れずに行うことが必要とされます。
では、どんな方法がもっとも物事を覚えられる(忘れない)かというと…
図はラーニングピラミッドという、どの程度学習が定着するか、その定着率を表します。
講義を聴く(5%)、動画を見る(20%)など受動的なことは定着率が低く、
体験する(75%)、他の人に教える(90%)と能動的なことは高い学習定着率がみられます。
他の人に教えるということは、自分が理解している事象を
伝える事が求められるため、十分な知識と伝える技術が必要になります。
足の筋力低下により立ち上がりが困難な利用者さんに、筆者が訪問リハビリで
「頭を膝より前に出すと上手に立てますよ」とお伝えしたところ、1回の練習で
楽に立ち上がりをできるようになりました。
これは「体験する」学習定着率75%です。
翌週に訪問リハビリでお伺いしたところ、その利用者さんが
「デイサービスに行った時にうまく立てない人がいたから“頭を膝より前に出したらうまく立てるよ”
って教えてあげたの。そうしたらその人はうまく立てたわ」と嬉しそうに話されました。
これは「他の人に教える」学習定着率90%です。素晴らしいですよね!
以降、その利用者さんは立ち上がりで苦労することはなくなりました。
物知りの人は色々な知識をよく他の人に教えるため、たいてい話がうまく、言葉選びも巧みですよね。
他の人に教える度に自身の知識を強化するため、更に学習効果が高まる好循環となります。
今回もこのブログを記載した筆者が「もっとも物事を覚える(忘れない)方法」を勉強させていただきました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。