施設の訪問看護の問題は以前から言われている。

2024年11月08日 こころ院長ブログ

老人施設に、自社の経営する訪問看護ステーションを

入居して、看護師にちょっとした処置やバイタルチェック、

お薬のチェックなどをして欲しいなら、契約するように

というシステムは、以前から、かなりグレーだと考えていました。

しかも、通常の訪問看護より、質が悪い。

例えば、24時間対応はしない、17時18時に看護師が不在になるので、

24時間点滴はできません、注射はできません、手がかかりすぎる人は、

入院させてください、など

また、マンパワー不足で、手のかかる処置はできませんとか、

1日1回しか介入できませんんとか。

要は、訪問看護と称して、ただ単に自社のスタッフを使い回して、

通常の訪問看護ステーションで契約して、正当なサービスを

提供できる契約人数をはるかに凌ぐ人数と契約して、

多大なサービス提供量を荒稼ぎしている悪い業者がいるということ。

それに伴い、主治医が希望する訪問看護サービスが受けられる通常の

訪問看護ステーションと契約してもらうこともできず、

患者さんに不利益が生じたりすることもある。

施設内の看護については、訪問看護ではなく、施設職員として常駐させる方が、

自然だと思う。

訪問看護では、訪問回数が制限されるし、訪問看護なら24時間対応、緊急対応、点滴対応、

その他すべきなんだが、そうしてくれないところもある。

まぁ、それは、訪問診療でも同じ。

自社のもしくは提携しているような病院、クリニックや、施設訪問診療を

生業としているクリニックなどが、大量に施設の患者さんと契約して、

ただただ、さらっと処方して回ることで、施設総合管理料を荒稼ぎして、

実際、緊急対応をしなかったり、お亡くなりになっても朝までみにいかなかったり。

最後の部分は、賛否両論あるみたいですが。

急ぐものではない、という考えの派閥と、自分の家族だったら、とか、

そのほかの医療従事者のことを考えたり、本人の気持ちを考慮すると、

できるだけ早めに状態確認、死亡診断するべきではないのか?という派閥。

当院は、今のところ、今までずっと、後者の立場。

ご自宅であれ、施設でれ、夜中でもできるだけ早めに往診する方針ですが。

訪問看護については、施設であろうと、通常の自宅訪問と一緒で24時間緊急対応、

点滴などの対応をすべきだし、しないなら、対応するという算定をしてはいけない、

対応すべき患者さんには、対応できるステーションに契約を変更して対応するなどの

方法が必要なのではないか。

訪問診療では、同一建物にいる方に対応するときは、訪問診療料が1/4くらいに査定される。

ならば、訪問看護も訪問歯科衛生士も訪問薬剤師も皮膚科・歯科往診もみんな査定されてしかるべき?では?

なぜ訪問診療だけ査定されるのか?

そういった、制度の矛盾というか不公平さは、だれが改善してくれるのか?診療欧州改定を

別々に、現場をもっと知らずに会議室で行うから、目的が医療介護の予算を削るため、という

患者目線ではなく、予算目線でしかないから、こういうことが起こるのでは?

医療看護介護はもちろんビジネスではあるが、その特殊性から、ずるいことや

無理なことをしなくても十分に黒字になるような、普通にちゃんとした

サービスを低きぃおうするだけで十分な報酬がもらえるように、

そしてずるをすることができないように、現実に即した制度化を進める必要があると思う。

まっとうに医療看護介護サービスを提供している法人は、政府が思っている以上に

儲かっていない。

儲かっているのは、ずるをしているところ、大きな会社、税の優遇を受けている病院、

すごく上手に経営している、ような一部の法人なのではないかなぁ。