認知症にあらがおう ②

2024年09月10日 こころ院長ブログ

上記のほかにも私は、廃用症候群、という可能性も考えています。廃用症候群は、入院や寝たきりなどで運動をしないことで、筋力や体力が著明に低下したりする状態ですが、実は、脳でも同じことがあるのではないか、と考えています。

つまり、脳を使わないことで脳が退化、弱体化し、廃用症候群状態に陥ったために、脳機能が低下し、認知症症状を呈する、というものです。いわゆる、脳の廃用。

脳の廃用、単純に一人暮らしで寂しい、ということだけでなく、日常生活上、例えばテレビや友人との会話、シュミなどの刺激が少なく、積極的に脳に刺激がいかない、脳を活用していない状況から、脳が、必要性を感じず、退化していくのではないか、ということ。

一人暮らしをしていても、自ら家事を行い、社交的で、趣味活動に積極的な方は、の魚が廃用に陥りにくいのでは?

また、マンネリ化した生活をしていると、毎日、同じような脳機能しか使わないため、そのほかの脳機能が退化するのでは?

そのような脳の廃用には、認知症リハビリテーションが有効であるかもしれない。自分自身では使いきれない脳の機能を、リハビリとして引き出しトレーニングすることで、廃用の予防、今まで使いきれていなかった脳の機能を引き出し、使用することでの脳機能の改善、認知機能の改善につながらないだろうか。筋肉が鍛えられるのに、脳が鍛えられないことがあるだろうか。

ましてや、人は死ぬまでに脳の機能の大部分を使用できずにいるのに、これらを幾分かでも引き出して、今足りない脳機能の補助ができないだろうか?

認知症だから、薬飲んで、効かなかったらハイ、終わり、しょうがないジャンよりも、リハビリしたら維持できるかも、良くなるかもしれない、と思いながら、希望をもって生活する方が、断然心地よいのではないだろう?

私は、10年以上前から、嚥下機能訓練とともに、認知機能改善訓練をリハビリを、積極的に推奨している。

たとえ、大した結果が得られなくても、いいじゃない。希望をもって生活していけることにもう分な意味があると思う。

人は打つ手なし、となった時の絶望は、計り知れない。

諦めたら、という名台詞もあるが、諦めるのはいつでも、今すぐにでもできる。

なら、できるところまで諦めないでがんばったっていいんじゃないかな?