誤嚥性肺炎のリスクを減らそう、最期までおいしいものを食べよう ④

2024年09月07日 こころ院長ブログ

訪問リハビリ 言語聴覚士STでは、どんなことをするの?

まずは、患者さんの情報を集めます。

人となり、病気の情報、現在の困っていること、食事に関する情報、

嚥下機能、家族の状況、介護力、食事・住環境などについて、などなど。

それから、臨書的な嚥下能力の確認。

必要に応じて画像検査の依頼。

総合的な結果を見て、間接的(食材を使わない)嚥下訓練、

直接的(食材を使った)嚥下訓練、嚥下にかかわる神経の疎通や筋肉の

リラクゼーション・疎通訓練、補助具の選定、食事姿勢の検討、

訓練内容の検討、自主訓練の検討、環境調整。。。。などなど。

特に、訓練的な要素は、比較的に理解しやすいと思いますが、重要なのは、

食事環境の調整、姿勢の調整、介護指導などです。

ここら辺は、比較的効果として即効性があります。

訓練は、徐々に効果を出すことがありますが、これらは、調整さえしてあげれば、

比較的急激に能力が向上したりすることがります。

こうした情報指導をプロの言語聴覚士から受けられる訪問リハビリは、非常に

重要なものだと考えます。

なぜ通院、通所、入院ではなく、訪問リハビリなのか。

それは、普段生活する住環境での環境調整、普段食べるであろう物を使った

誤嚥リスクを軽減した食材の形態や介助方法、などを、現場で具体的に

指導を受けられるからです。

通いや入院では、あくまでも、現場を想定した、いわゆる仮想での指導しか

受けられない、からです。

正しい方法、正しい環境での正しい嚥下能力を評価したうえで、足りないところを

補完する訓練や補助具の指導が重要となります。

私なら、家族に嚥下能力が低下した人がいたら、まず、訪問リハビリSTをしてみることを

勧めますね。