誤嚥性肺炎のリスクを減らそう、最期までおいしいものを食べよう ②

2024年09月05日 こころ院長ブログ

嚥下機能の低下とは。

嚥下機能が低下すると、むせやすくなる、誤嚥しやすくなり、肺炎を起こしやすくなる。

そうなったときにまず思い描くのは、嚥下評価ということ。

嚥下評価の検査には、VFとVEが主にある。

VFとは、バリウムを混ぜた食材を飲み込みながら、レントゲンで透視をし、その食材が

どのように喉を通っていき、飲み込まれ、あるいは残存するか、誤嚥されるかなどを見る検査。

これは、X線透視の機材が必要なので、レントゲン室で行われます。

つまり、クリニック、病院へ外来もしくは入院にて行われます。

なんといっても飲み込まれた食材が、一連の流れでどのように動いていくのかを見られるのが

いい。

私も病院勤めの時は、VFを好んで行っていました。死角もすくない。

ただ、患者さんを検査室に連れていき、検査室で、車いすもしくは硬い検査ベッドの上で座ったり、

寝たりを負荷をかけることになります。

入院患者さんはまだしも、外来でとなると、通院自体にかなりの負荷がかかることがあります。

主に、耳鼻咽喉科、歯科などで受けられます。

VEは嚥下内視鏡です。小さな内視鏡で咽頭・喉頭を診ながら食材を飲み込み、観察するものです。

レントゲンんと異なり、内視鏡で直接診られるのがメリットですが、その反面、飲み込み動作の際に

一度、見えなくなる瞬間があり、死角があります。

しかし、直接粘膜の状態を観察できたりすることは、VFにはない情報であり、また、持ち運びできるくらいの

機材でできるので、画嫌い、入院はもちろん、在宅でも施行可能です。

当クリニックでは、訪問リハビリの言語聴覚士STとともに、ご自宅のベッドサイドで試行しております。

在宅医療を受けられている方は、基本的に通院が困難であるため、検査のたびに通院、入院するのは

デメリットになります。

そこで、嚥下評価を自宅のベッドサイドで行えるVEは、かなり有用です。

VE検査自体は、耳鼻咽喉科、歯科、当院のような一部の在宅クリニックで施行可能です。

往診で、在宅でとなると、在宅クリニックか、歯科での対応となることが多いです。

とにかく、嚥下評価を行う検査は、VFとVEと2種類が主にあるということです。

その結果をもとに、どのような食材を、どのようにして食せばいいのかをあたりをつけることになります。