ウクライナ、ゼレンスキーさんの今後に注目

2024年08月16日 こころ院長ブログ

人道的に、とかそういったことは抜きにして、戦略的には、以前にも

話したが、ウクライナはロシア領に進軍することが良手である。

戦争を奨励する発言ではないので、誤解はしないでいただきたいが。

戦略という話で。

いままで、ロシアの進行を受け続け、自国内で、占領された地を取り返すための

戦いが長らく続いていた。

ロシアとしては常に攻め手で、他国内に戦場をおき、自国から、安全なところから

随時、兵と物資を補給する。

かたや、ウクライナは、自国民を自国の領土に被害を受けつづけ、他国からの支援を

受けつつ、領土奪還のための戦いを続けるも、もともとの自国の領土が常に

戦火にある。

いくら互角に戦おうと、戦場がウクライナである以上、被害は、ダメージは、

圧倒的にウクライナの方が強い。

自国の安全が確保されている、劣勢になってもとられるのは占領した相手の国の領土、

その状況では、ロシアにはそれほどの危機感はない。

今回、多少だが、ロシアの国境を越えて、初めてロシア領が本格的に戦場になってしまった。

これにより、ロシアは、その戦場にも兵や物資を分散しなければならなくなる。

それに伴い、もともとの主戦場での戦力差が縮まる。

それにより、戦の流れが変わるかも。

これはあくまでも戦略の話。

それに巻き込まれる両国民はたまったものではない。

ここで、ウクライナとゼレンスキー大統領の真価が問われる。

占領したロシア領で、どういう対応をするのか。

関係のないロシア国民の安全を保障するのか、不足している物資や食料を提供するのか?

捕虜とした兵の待遇はどうなのか?

略奪や虐殺は行わないのか?

その場面での人道的、gentleな対応が取れるかどうかで、ウクライナの、ゼレンスキー大統領の

本当の部分が見えてくる。

そこで暴力的な、横暴な態度をとるようであれば、世界のウクライナを見る目が

変わるかもしれない。

そういった意味でも、ロシア国境への進行は、この戦争の大きな分岐点になるのかもしれない。