返戻のおかしなところ

2024年05月15日 こころ院長ブログ

診療報酬には、返戻というものがある。

要は、医療行為などに対して、診療報酬を請求したものが、

審査の結果、何らかの不適切、を指摘され、請求できない、というもの。

これについては、レセプトコメントなどを記載し、請求に至った根拠などを

示せば、再請求できる。

これはいいとして、病院や診療所に、定期不定期に入る監査の時の返戻である。

特に高額な医療費単価の診療所や病院に立ち入り、何らかの不適切なところを見つけ、

過剰請求として、過去にさかのぼってまで返戻させるもの。

数百万円から、数千万円、病院の規模が大きい場合、数億円になることもある。

違法な過大請求ならももちろん返戻すべきである。

が、なかには、特に大きな違法行為はないが、返戻となる場合もある。

そもそも診療報酬制度自体に穴があるからだ。

たとえば、特殊な病気で、専門医が、薬としては適応疾患にまだ登録されていないが、

それしか効く薬がないのでと処方していた薬を治療として処方した場合、

適応病名がないからと、返戻となるもしくは査定され、高額な処方薬を

病院側が負担する。結果として、治療すればするほど病院に数万円の赤字を作っていく、

なんてことも起こってしまう。

ならば、そこは、レセプト記載などで、治療に必要なのだから、請求出来てもいいと思う。

しかし、多くの場合は、返戻となり、病院が赤字と出しながら治療継続するか、

処方できないと言ことで治療をあきらめる、という選択肢しかなくなる。

返戻をかける前に、その対象になってしまう治療法や検査、病気について、

診療報酬制度がちゃんとしているかを評価しなおしていくべきじゃないかと

私は思う。

また、風のうわさで聞いたが、どんなに優良な病院であっても、監査に入ったからには、

何らかの成果を上げないといけない?ので、どんな重箱の隅を突っついてでも

返戻を見つける、ということが行われることがあるとか。

ほんとかどうかは知りませんが。

人がやることがだから、ささいなミスや過少過剰はあると思うが、そこまでを

追求する必要はないんじゃないかと思う。

おおむねOK。であれば、返戻なし、でいいんじゃないかな?

党クリニックにはきっと監査来るのかな?

よくわからないけど、行政上は、外来クリニックとされているのかな?

1件当たりの平均診療報酬単価が高いところは、監査が入りやすいとか。

訪問診療の診療報酬が、外来の診療報酬に比べて単価が高いのは当たり前だが、

どうやらそこの部分をみて、1件当たりの平均単価が高いので、何か不正がある可能性が

あると、認定されるらしい。

在宅専門クリニックだと、もっと平均単価が高いのだが、在宅だしあたりまえだと

認識されるのかな?

うちは、半分以上在宅クリニック、むしろ、在宅のついでに外来をしている程度なのに、

平均単価が高いといわれるのは、心外だなぁ。

むしろ、クリーンな経営をしているから、在宅診療としても、平均単価は低い方じゃないかなと

思うんだけど。

まぁ、監査されても、大丈夫なように、グレーになるところ、ブラックになるところは、

請求しない、という方針で開業当初からやっているので、大きな問題はないと思うけど。

まぁ、そのせいで、売り上げが少なく、経営に工夫が必要になっちゃうんだけど。

ところで、数選前ン円とか返戻させられた時、行政も変換しなきゃダメじゃない?

返戻分として請求してうけとった診療報酬を変換しろということだが、その報酬に対して、

収益として受け取り、かなりの金額を法人税として支払っているはずなんだけど。

もし返戻で、その収入分をなかったことにしろということであれば、そこにかかっていた

法人税は、存在しなかったことになるはず。

だったら、その法人税は、税金の過剰徴収に当たるのでは?

病院や診療所に、返還を要求するなら、行政もちゃんと過剰に受け取った法人税は、病院に

返還しないとおかしいような気がするのは私だけ・・・?

返してもらうものは返してもらう、受け取るものは受け取るけど、返すことはしない、、、、

それではジャイアニズムと一緒。。。。