人は、自分の見たいもの、聞きたいものを見聞きする

2024年02月27日 こころ院長ブログ

人は、自分か見たいもの、そうであってほしいもの、を見聞きし、

また、そうであってほしくないことを見聞きする。

相反することだが、恐らくそうだろう。

そうあってほしい、そうあってほしくない、ともに、そうであることに強く意識を

もっている。

だから、そう見聞きしてしまう。

彼女が好きすぎる。その思いがあると、浮気されたらどうしよう、いやだな、という思いが

強くなることがあるだろう。

彼女が、自分の誕生日のサプライズにどうしたらいいだろうと親友とこそこそラインを繰り返している、

その光景を見て、自分に隠れてラインを誰かとしている。

誰と名に話してるの?と聞いても当然ははぐらかす。

誰か別の男とラインをしている、浮気しているのでは?

と感じてしまう。

それからこっそり出かけたりするのを見て、ああ、逢引きしに行ったなとみる。

こっそりつけていったら、自分の知らない男性と仲よさそうに買い物をしている。

ああ、確定。浮気している。

あんなに好きだったけど裏切られた。許せない。

別れよう。ひどい目に合わせてやろう。損害賠償を請求しよう。

憎さ百倍。

真実は、男兄弟にプレゼントの買い物を手伝ってもらってただけだったりするのに。

しかし、疑ったこと、尾行したこと、攻めたことから、彼女に幻滅され、

結局、失うことになる。

こんな、シンプルなストーリーは、巷にあふれている。

既婚男性芸能人が、女性とホテルに入っていく写真。

はい、浮気してますとネットやメディアでさらされ非難される。

実際は、マネージャーや親戚、兄弟とホテルでおいしい食事やケーキを食べただけかもしれない。

たまたまホテルで打ち合わせの時に女性の知人と出くわして、話しながら一緒に入っただけかもしれない。

しかし、センセーショナルに浮気発覚と出せば、もう、その印象はぬぐえない。

そういったスキャンダルであってほしい、その方が面白い、と思う人が多くいれば、

その切り取った写真一つで、偽の真実が、真実となる。

あれは、違いますと会見を開いても、解決はしない。

だって、偽の真実の方が面白いんだもの、求められているのだもの。

結局、誰かの倫理、正義を押し付けられて、偽の真実だと認められても、謝罪はしない。

むしろ、既婚者がホテルに女性と一緒に入ること自体がおかしい。

勘違いされてもおかしくない。謝罪すべきだと、逆に非難するありさま。

そんなことは世にあふれている。

噂話で、他者を批判することは簡単だが、凶器である。

そんなことで、他者を貶めてはいけない。

切り取られた情報の中に、真実は何かを見極める必要がある。

さもないと、自らが、無意識に他者の尊厳を傷つける加害者となってしまう可能性がある。

ゴシップは、楽しい。噂話は楽しい。

けれど、それは仲間内でストレス発散に話して楽しむ程度にしておかないと。

SNSなどで容易に発信できてしまう現在において、ましてや匿名で他者を

傷つけようとするなど、絶対にしてはならい。と思う 。