施設の基準や加算なども細分化してもいいのでは?

2023年08月25日 こころ院長ブログ

高齢者の施設は、今や乱立して、ものすごい数ある。

そのなかでも、入居費や管理費などの負担額は天と地ほどの差がある。

当然、高額を支払えば、ホテルのような豪邸のような施設で、悠々自適に

過ごすことも可能となっている。

しかし、一般的な施設のサービスにおいて、看取りまでやります、看護師

が24時間対応します、リハビリテーションが受けられます、ディサービス併設、

温泉付き、・・・・様々な付加価値やサービスがついたりと、

なかなか悩みますね。

小規模多機能や看護多機能施設など、いわゆる定額使い放題、サブすくみたいな感じの

serviceもあったりします。

そもそも24時間365日契約の、そういうことっが前提のサービスにおいて、土日や祝日は、

基本的に営業していないので、サービスを提供依頼するなら、その分は、介護保険請求ではなく、

自費での請求になります、なんてサービスを提供するところもある。

利用者としては、こういうサービスがついているならと、情報をもとに、見学などをして選ぶわけ

ですが、着いているサービスが、みんなおんなじとは限らない。

ものすごく親身に丁寧に対応してくれて、点滴や褥瘡の処置まで完ぺきにこなしてくれる看護婦さんがいる

施設もあれば、看護師は24時間対応すると言いつつも、夕方には帰宅してしまうため、点滴はできません、

対応できません、という施設もある。そもそも点滴自体ができません、というところもある。

施設に入ることでそこのサービスを色々受けることになるので、必要であっても訪問リハビリを受けるだけの

介護点数がそもそもなく、リハビリをすればよくなるかもしれないのに、サービスを受けられず、徐々に衰弱していく、

なんてこともあります。

ただ、そこそこの施設での、方針やマンパワー、考え方があるので、一概にどこの方針が正しいということは、

ありません。

が、それが、入居前にある程度情報公開されていることが、利用者さんの利益につながるのではないか?

たとえば、看護多機能施設の施設基準に1~3とかのランクを付けて、ただの看護多機能施設は3、其の介護報酬は、

低め。看護多機能としての訪問看護としての活動、例えば定期の訪問回数や患者数、緊急訪問の回数や在宅や施設内での

看取りの人数、その他の検討項目をもって、1,2とランクつけて、加算が付くようになるとか。

そうなると、少なくともそのランクを見て、値段の上下や受けられるサービスのランクが利用者さんにも明確に分かり易い。

施設なら、看護師が常駐している、点滴は24時間対応可能、施設内での看取り数が一定数以上であれば、上位ランクの

施設基準で加算が付く、もしくは平均的にこれくらいの入居料、管理料、そういったことの基準はクリアしていないけど、

看護師が一定数日勤帯にいて、日中だけでも点滴や看護処置ができるなら、注意ランク、看護師は不在で介護職員のみで

あるなら、下位ランクとか、それに伴い、平均的な入居料、管理料はこのくらいと決めたら分かり易いのに。

そにれプラスアルファで、アメニティやホスピタリティで、独自のプラス料金を設定できるが、その内訳は、必ず、公開

しなければならないとか。

施設側には、ちょっと厳しいところもあるかもしれないが、充実したサービスを提供しているところであれば、むしろその

サービス精神がしっかり評価されるのでウェルカムなところではないだろうか?

しっかりやっていても、やっていなくても、同じように評価され、思われているのは、一生懸命やっている人々の

心を、気持ちを、踏みにじり、なえさせる要因になりかねない。

高齢者は、資金も限られており、一度入居した施設をポンポンと変えることはできない。

だとしたら、入居前に、どれほどのサービスがちゃんと受けられるのか、正しく知る権利があるのではないだろうか?

訪問診療においても、連携の有無や在宅緊急往診の数、在宅で看取りをした数などの施設基準、加算基準がある。

おそらく今後、この基準も、回復期病棟の基準のように、さらに細分化され、ちゃんとやらざるクリニックの報酬は

どんどん削られる方向になるだろう。

当クリニックでも、介護施設の併設を、開院当初から検討しておりましたが、理想の介護を行うための施設の建設、

マンパワーの充足、スタッフの勤務体制のホワイト化、理想のサービスの充実をもとに、仮想の運営を何度も

行ってみましたが、まぁ、とんでもない赤字経営になりますね。

そもそもが、介護業界に対する介護報酬が低すぎる。ので、それが、介護士の低賃金、重労働の原因となっている

ことは否めない。

公務員の給料を上げて、最低賃金や平均賃金をあげようとも、医療報酬や介護報酬が、物価が上がっても据え置きのままである

現状、医療・介護労働者の給与は、減りこそすれ、増えることは難しい。

公的な資金が介入しているような病院などのスタッフの給料だけずば抜けて高かったり、自費診療などで高額な利益を上げられる

クリニックなどでの高額報酬と、一般的な医療従事者の間の賃金格差は、広がるばかりなのではないかな。