在宅医療の経験を積みたい医師の募集について

2023年05月11日 こころ院長ブログ

いずれ、自分で開業したいけど、いきなりは難しいし、実際の在宅医療の現場で

修行をしてから独立したいので、働きたい、という医師の方の募集についてです。

当クリニックでも、そういった医師の方でも、就業の受け入れをしておりますが、

その際のお願いがございます。

もし、1年や2年での独立開業をめざしているんだよ、という方であれば、

リクルートの際には、就業斡旋業者さんを介さないで、直接当クリニックにお問い合わせください。

半~永久就職ご希望の方であれば、民間医局等の斡旋業者さんからのご紹介も随時、承っておりますが、

こと、短期間の就業希望の方であれば、短期間の就業をされるドクターに対して、

毎回、業者さんに数百万円の紹介料を支払うことは、

当方のようなしょんぼり弱小法人では、困難となっております。

長期就業の方であれば、すぐにそんな紹介料を相殺していただけますが、短期の方ですと、おそらくは、

赤字となってしまいます。

当方は、学会が運営している団体や公的な教育機関ではないため、法人を赤字にしてまでは、

将来の医療の為に地域医療医師を教育し、育てる役割はになっておりません。

あくまでも、地域の医療を充実させるために、地域に貢献していただける意思を教育し、育てることは

積極的に行います。

高額の紹介料さえなければ、短期でも、修行、修練の為の就業も、ご本人様と協議し、計画することは

可能ですので、ご相談ください。

ただ、医師の働き方改革の一環としては、医師の就業の自由、労働環境の改善、選択の自由などが

確保されることは望ましいのかもしれませんが、患者様、特に、地域医療においては、大学や大きな病院の

ように1年から3年ごとくらいに、外来や訪問、入院管理の医師がコロコロと変わってしまう事は、望ましくないし、

望まれていません。

特にご高齢の患者様は、あそこに行けばいつもの先生が診てくれる、という安心感をかなり求めていますので、

地域医療全体としては、己のためだけに、短期間でコロコロと就業先を変えて修練をすることは、望ましくないと

考えています。

ある程度の年月を腰を据えて、その地域に、その地域の住民に、なじんでみて、仕事をして、関わってみて、

はじめて得られる知識や経験、感性、想い、なんてものが、地域医療においては最も大事なスキルを磨き上げる

ための一つの修練なのではないかな、と個人的には考えています。

専門医や認定医という資格や形式ばった教育プランでの研修もとてもいいものだと思いますが、実際の現場で

必要とされる、感じられる、生の経験を積みながら、たたき上げていく研修、というものも、なかなか

馬鹿にできない修練だと思います。

実際の地域医療の現場では、資格、というものは、医学的な意味は持たない。結局は、医師個人のスキルや人間性、

知識、想いなどがすべて。資格を取るという過程の中で、それらが磨き上げられれば、資格を取るということは、

とても意味があること。おそらくは、研修期間では、それを多くの時間と労力をかけて、プランニングし、評価し、

反映させてくれているのだと思います。もし、そういった研修を受けるなら、軽い気持ちではなく、それらを

作り上げてくれた諸先輩方の苦労と時間とに思いをはせながら、1日1日を大事に過ごしてほしいなと思います。