2023年04月05日 こころ院長ブログ
表面的な問題点ではなく、本質的な、実際的な、深いところを知ってほしい。
地域医療の問題点。
地域医療の担い手となる各職種の不足を指摘してくれていた。
確かにその通りの面もあるのだが。
医者の過労の問題もそうなのだが。
地域医療の担い手の不足もそうなのだが、そもそもの質の問題が大事。
人数がいればいいという事でもない。
それは、地域医療に限らない。
粗悪なサービスなら、無い方がまし、という場合もある。
事業所や病院により、その質にかなりの差があることが、また大きな問題であることも
認識してほしい。
足りていないのは数だけではなく、質でもある。
医師の過労の問題。労働の激務について。それはそうなのだが、それを、他の職種と共に
改善してもいいのか。
そもそも改善しなくてもいいという結論は無いのだが、じゃぁ、医師が労働時間を
減らした分、休暇を取った分のその間の医業の穴埋めをどうするのか?
雇用人数を増やしたら、必然的に、
病院はさらなる赤字になる。その回避のためには、医療費の単価をあげなければならない。
すると、国の社会医療費、福祉費用が膨大に膨れ上がる。個々人の
自己負担額も膨れ上がるし、今まで欧米よりも、世界一便利にかかれていた病院に、
もしかしたら、おいそれとかかれなくなってしまう可能性があることも理解してほしい。
今までは、ただひたすら、医師の善意とガッツに全国民がおんぶにだっこになっていたことを
認識してほしい。
このままではいけないのだが、それを前提とした診療報酬システムをも改善しないと、
病院経営は立ち行かない。
医者がもし9時17時で帰宅できるようになったら、病院で雇い入れなければならない医師の数は
、2~3倍必要になってしまうかもしれない。
楽になるのだからと医師の給料を下げることができるだろうか?
それはそれは、とてつもない反発を受けることになるのだろうな。
まだまだ、現場の問題点は、もっともっと多岐に根深いものがある。
これから医業を目指してくれる高校生たちに、黒い暗い面を見せるのはどうかとも思うが、
逆に、なってしまってから、こんなにひどいことがと絶&望するよりはいいのかな。