2023年03月18日 こころ院長ブログ
研修医は、雑用、と言われるような仕事を積極的にこなすべきである。
雑用とは何か。
誰かがやらなければならないが、事務的なものであったり、作業的なものであったり、
日々生まれ続ける、積み上げられ続ける仕事で、これと言って深く考える
必要はないが単純作業として、こなさなければならない仕事。
ただその仕事には、効率性と正確性が求められる。
その仕事を、みんなが嫌がりそうな仕事を積極的にやる。
それにより、他の医師たちが別な仕事をこなす時間と労力が生まれ、仕事が効率的に
周るようになる。それにより、医師たちの余裕が生まれる。
余裕があれば、気持ちがリリースされ、優しくなる。
必然的に、雑用をこなした研修医に感謝する。優しく接し、時間的にも気持ち的にも
余裕があるので、色々丁寧に教えてくれるようになるかもしれない。
そもそも雑用は、自分が研修が終わったときには自分のものとして発生する。これを
仕事としてやれるうちに、いかに効率よくこなせるかというスキルを身に付けておけば、
自分の雑用をやってくれる人がいない状況でも自ら効率よくこなすことができ、自分の時間と
気持ちの余裕を生むことができる。
仕事の処理能力というものは、雑用をしている中でも経験値をためて、レベルアップすることが
できる。
様々なスキルを持っていることで、医学の専門スキルにも影響を与えることがある。
仕事ができる人は、基本的に、雑用を効率的に、短時間で終わらせる能力を持っていることが多い。
誰かがやってくれている仕事、というものを自ら肌で感じて知っておくということは、色々な人の
考えや気持ちが理解できるという事。
そういった意味でも大事。
だいたい、お金をもらって仕事をしている段階で、与えられた仕事に、あれはヤダ、これはヤダ、
面倒くさい、なんて言っている奴に、ろくな奴はいない。
どんな仕事でも、仕事は仕事。文句は言ってもいいけど、キチっとこなす。
そして、研修医でも、あえて、自分が行きたい専門科ではなく、それに関連する科とか、関係ない
科とかで、幅広い経験を積むことは、専門科に行ったときに、大きな利益となるかもしれない。
研修医が終わって、専門科に行ったときに、即戦力である必要はない。研修医明けの医師の
専門科での働きなんて、先輩医師は、これっぽっちも期待していない。
むしろ、そのベースの見識とこれから修練するための意気込みやガッツ、やる気、可愛げ、
集中力、体力、人間力なんかを期待していると思います。
しっかりした研修を受けて、人間力を鍛えておけば、
専門科に行ってから、がむしゃらに修練したら、すぐに専門スキルもマスターできます。