2023年02月23日 こころ院長ブログ
胃瘻 PEGは、とても便利。
経口摂取がままならない患者さんにとっては、すごいものである。
口から食べなくても、飲まなくても栄養水分が補給できる。服薬できる。
PEGは、それだけで、以前から、風評被害のため、無駄な延命処置、害悪と
マスコミやネットで叩かれてきたし叩かれている。
しかし、それは、一部のPEG。
患者さんにとって、プラスの選択肢の一つであることは明らか。
誰かの経験や思い込みだけで、全てのPEGを非難し、汚し、本来、必要となるべき人の
選択を惑わし、より良き選択を妨害するのはよくない。
PEGは、定期的に交換が必要。1ヶ月から1年くらいごとに。
交換は、管を抜いて、新しいものを入れる。それだけ。
処置自体はものの数秒で行われる。
交換が確実に行われたかどうか、造影剤を使ったレントゲンもしくは内視鏡で、
確認する。
それゆえ、せっかく在宅医療を受けているのに、PEGの交換のためにだけ、通院や入院を
余儀なくされている患者さんもいる。
交換はいたて簡単、在宅でも可能。
在宅クリニックがポータブルレントゲンを持っていれば、全く問題ない。在宅で、造影剤とレントゲンで
確認すればいいい。
持っていなくても、在宅レントゲンサービスを行っている放射線技師さんもいる。そういったサービスを
使うというてもある。
また、PEG内視鏡を駆使して、在宅での内視鏡下PEG交換も可能である。
PEG交換のために、通院や入院を余儀なくされるのであれば、頻度も多く、在宅医療としては、
片手落ちな気がします。
また、PEGの事故抜去、というアクシデントもつきもの。
PEGの穴は、6時間もすればかなり閉塞してしまう。救急処置としては、サクションチューブや
尿道カテーテルを鋳型として、仮に留置することが重要。それで、それ以上はPEGの口径が小さくならない。
PEGの自己抜去後の再挿入は、口径が小さくなっていることを考えると、難しいこともある。
当クリニックのおすすめは、PEG内視鏡下のチューブ挿入である。
PEG内視鏡を芯として、内視鏡を挿入、内腔を確認後、内視鏡を留置し、画面を確認しながら、スライドさせて
PEGチューブを留置する。
そうすれば、スムースに狭くなった口径をブジーしながら、ほぼ同じサイズのチューブを再度入れ直すことが
できる。
しかもベッドサイドでできるので、在宅で可能。わざわざ、受診や救急搬送なんていらない。
在宅クリニックは、設立のハードルが低い。設備もいらない。と言われているが、やはり設備や機器は、
あったほうが、患者さんが受けられるサービスは広がる。
在宅クリニックも、ポータブルの機器をそれなりに揃えて、より良いサービスを提供する義務がある、と
私は考えます。
いかに、外来や入院でできることを在宅でも再現できるか、それにより、患者さんがより良い在宅生活を
送ることができるのではないだろうか。