2023年01月14日 こころ院長ブログ
コロナ病床確保、補助金などで、病院が、3年間、黒字になっていたところが
多かったそうです。
うちはと言うと、元々が少し黒字でしたが、今も少し黒字。あれ?全然、変わってないし。。。
まぁ、基本的には、普段から行っている地域医療に加えて、できる限りの発熱外来、
コロナ関連患者さんの往診、ワクチン接種などに協力しているだけなので、
基本的には、いわゆるコロナ特需というような恩恵は、あまり受けていません。
大きく黒字になっていた病院は、元々赤字のところが多かったとのことですが、病床を確保しているだけで、
大量の補助金が出る仕組みにより、かなり潤っていたとか。
もちろん、大変な時は大変ですが、波がある。合間の病床稼働率が少ない時でも、確保しているだけで
補助される仕組みのおかげで、相当な数の病院が、安定した黒字になっていたようだと
報道されています。
それに引き換え、最前線の診療所レベルでは、外来中心の診療所で、通常外来が、
閑散としていたところでも、ワクチン・発熱外来を中心に診療していれば、相当な黒字に
転嫁していたと思われます。
当クリニックのように、訪問診療+外来診療のハイブリッドタイプは、むしろ、
補助金の恩恵をあまり受けられず、通常業務に、発熱外来、ワクチンの業務が上乗せされ、
過剰な負担がかかる一方で、それほどの補助を受けている訳でもなく、黒字になるわけでもなく、
なかなか厳しいコロナ禍を過ごすことになりました。
なかなか、結果論では、うまくいかないことを非難するのはずるいですが、私は、当初から、
病床確保の補助金により、業務以上に黒字を出している病院がいっぱいあるのでは?実際は、
マンパワーが足りないといい受け入れを拒否する割に、稼働していない病床数も確保病床として、
申請して補助を受けいている病院が、少なからずあるのでは?と、ブログでも提唱して来ました。
稼働率が、6割くらいでも、確保病床が4割くらい残っていても、搬送先が6時間も決まらない
ことなんて、現場ではしょっちゅうありました。半分近く、確保病床があるはずなのに、受け入れ先が
なかなか決まらない。。。。
それって、確保されてないのでは?その時に空床なのに、マンパワー不足や受け入れ病院の意向で
受け入れ拒否していた病床に対して、補助金・確保金を支払う必要があるのか?疑問を抱いていました。
発熱外来に診療に対する多少高額な加算は、まだ、実際に診療しているから、よしとしても、
確保している体で、実際は受け入れてくれない、受け入れる準備ができていな病床に補助する必要があるのか?
そこら辺を税金を使う異常、ちゃんと降っ性が内容に評価する仕組みを3年間でしっかり構築して、
評価していたのだろうか?
公共事業にしても、少子化にしても、コロナ対策にしても、予算の確保や支給します的な、政治パフォーマンス
で税金を投入してしまいがちがだ、国の赤字経営に対して、税金の使い方、使用法の評価などが雑な気がする。
それで、増税なんて、考えられない。
出産祝い金?のようなものも、8万円増額?、その一方で、産院が、出産費用を数万円増額するところも
出て来たとか。それでは、結局、出産を控えた国民の負担は、減らず、産院の収入が補填されるだけでは?
それは少子化対策ではなく、産院への補助金のような意味合いになっているのでは?
ばら撒き政策が政治家の主流、お金をばら撒くから、有権者の表に繋がりやすい、好印象になりやすいと
考えている。ばら撒いた金は、自分の懐は痛まない、税金から集めればいいと思っている。ばら撒くのに
事務費用がかかる、税金をさらに集めるのに事務費用がかかる、何らかの仕事が生まれる、増税税や赤字国債が
おこなわれる。
非効率的。基本的に負担を減らすためには、直接負担をしている人、重たい人に支給するのが有効だが、
多くの場合、支給したお金が、狙った目的の人に使われる、狙った目的で使われて、狙った負担が軽減される
ことは、少ない。
子供に対して支給したお金を親が別な目的で使うこと、従業員のために支給した補助金が、経営者人や会社に
使われてしまうことなどが挙げられる。
だとした、最も効率が良いのは、負担を軽減したい部分の負担を直接減らすことじゃなかろうか。
その一つが、コロナ関連の医療費の公費負担だった。発熱外来では、当初は、手に入りづらいガウンやシールド、
手袋などが、支給されていた。コロナ抗原キットの配布、ワクチンの配布などもあり、診療側の経費負担が
軽減されていた。ワクチン接種料や診察料が公費になることで、患者さんの負担もかなり軽減されていた。
それにより、小さな診療所でも、通常の診察・治療よりも、コロナ関連の治療の方が、コストがかからずに
経営上のリスクを避けながら、運営ができた。
入院業務においては、病床を確保するだけで、補助金が出る、その上で、加算のついた入院治療費の請求も
できるとあれば、経営上は、かなりの黒字になるのではなかろうか?
しかし実際、その黒字の分が、どれほど実感できたであろうか?元々の赤字だった部分を補填するのに使われ、
残りで黒字として見えているのであれば、現実に黒字になっている部分よりも多くの黒字がコロナ関連で
出ていたと考えられる。
果たしてその分の黒字のどのくらいが、実際の生命のリスクを削って、自身の生活を削って、患者さんに
向き合ってきた、医師、看護師、そのほかの医療従事者たちの手元に還元されたであろうか?
本当に、補助されるべきは、もちろん、クリニックや病院のような法人も然るべきだが、実際に、命懸けで
現場に立っていた、一人一人の医療従事者であるべきだった。
今までの補助金制度では、おそらく、多くのお金は、病院にプールされ、現場には、還元されてなかったの
ではないか?という疑問がある。
従業員一人につき、いくらという補助金が、出たこともあった。あれが一番、現場の人に行き渡る交付金だった。
そのほかには、医療従事者の支払う所得税を一時的に減らすなどの、給付ではなく、支払う負担を減らすという
方法が直接的に負担が減り、手元にお金が残る。
基本的に、税金を、税収を減らすという方法を考える政治家がいない。給付するために、また税金を搾り取る。
それにより無駄な経費が発生する。いつもその方法しか考えない。
搾り取ってから給付、給付してから搾り取るよりも、搾り取る金額を減らすことで負担を軽減する方が、
パフォーマンス、印象としては弱いが、確実にその目的が達せられると思う。
5塁から2類に、もしくはそれ以外に、コロナを変更した後、コロナ病床確保の補助金は中止、発熱外来の
加算、補助もなくなる?
だとしたら、もうコロナ陽性患者さんを隔離しない?それでもコロナが簡単に移るという事実は変わらない。
その時、発熱した患者さんの外来の受け入れは?入院の受け入れは?その体制はどうなるの?
コロナ陽性患者さんもしくは、発熱して診断をうけたいい患者さんが、受け入れ拒否で路頭に迷うことは、
ないのだろうか?
発熱外来をやめてしまった時に、発熱・風邪症状の患者さんの受け入れを拒否するクリニック、病院が増えない
だろうか?
特に、内科以外のクリニックや病院が、心配。まず、発熱と風邪症状の診断、治療を内科で受けてからでないと
受け入れしない、受け入れ拒否を行わないだろうか?
そもそも、発熱外来の公費負担がなくなれば、診察に自己負担が増えるため、受診控えが増え、市中の診断されない
コロナ陽性患者が確実に増える。
それを持って、再度、感染爆発が起こるだろう。そこから、立ち直ってからが、本当のウィズコロナの生活なの
かもしれない。
ワクチンも、次回以降、自己負担が出てくるなら、さらに接種控えが起こるのは容易に想像がつく。
3年間で当たり前になってしまった、医療現場におけるコロナありきの経営、業務状況。コロナの2類からの引き下げと
それに続く政策、方針のいかんで、黒字から元の赤字に転化するクリニックや病院が多く現れるだろう。
今までの発熱患者さんの対応の仕方により、コロナ前の勢力図と比べても、大きく様変わりしていることだろう。
コロナ禍で、困っているときに、実際は、診てくれなかったクリニックや病院からは、患者さんが離れていってしま
っていることもあるし、逆に、発熱患者さんやコロナ患者さんを多く診ていたことで、通常の外来や入院の患者さんを
減らしていたところでは、コロナ関連の患者さんが減った後、その穴埋めをすることが容易ではないだろう。
そこには、経営者の先見の明が求められる。コロナ禍で、いち早く、現場のニーズに対応するために、どれほど思案を
めぐらせ、尽力していたのか、それも重要だが、コロナ禍で、コロナが明けた後に、どのようにつなげるのか、
その後の経営や業務の状態をどのようにしていくかのビジョンをあらかじめ持ちながら、現在の運営を整えていたのか
どうか、そこに尽きる。毎度毎度、出たとこ勝負の経営では、必ずいつか、負ける日が来る。
先の先を常に見据えながら、経営の舵を切る指示を出せているか、それが、法人のトップに求められる。
発熱外来、コロナ関連入院治療への協力体制から、それらがなくなる場面にスムースに移行できるプランニングを
持っていたかどうか。
今からでもまだ間に合うかもしれない。政府は、急に梯子を外す傾向にある。だからこそ、自分達の身は、自分達の会社は
自分達でちゃんとを守れるようにしておかなければならない。
コロナ関連で特需になっていた病院やクリニックがあったとしたら、その特需がなくなった後も、健全な経営で赤字を
出さないように、その体制に戻れるように、しっかり準備をしておかないと危ないんじゃないかな?
あくまで私見ですので、ご了承ください。