組織は生き物である

2022年12月01日 こころ院長ブログ

組織は生き物である。

だから、形や状態は、刻一刻と変わる。

酷い組織がいつの間にか、素晴らしい組織に、素晴らしい組織がいつの間には腐敗する。

そこまで極端でなくても、人と人が集まってできるのが組織。

人一人のメンタルですら、調子ですら、よかったり悪かったり、する。

人が集まってできている組織が、何時も調子がいいい訳が無い。

良かったり、悪かったり。

そのなかで、常に、整合性、許容できるかどうか、調整できるかどうかが、必要となる。

それを担う役割があるのが管理職である。

管理職が機能すると、組織をさらに小さな組織の集合体と考え、その小さな集合体の

調子を整えるのがその小さな組織の管理職。

その小さな組織の中のさらに小さなグループの調子を整えるのがさらに下の管理職。

そういった、係長、課長、部長、支店長のようなピラミッド式の組織運営や組織の構成員としての

習慣が日本にはまだ根付いている。

当クリニックのように、社長及び事務長以外はフルフラットの組織、というのは、まだまだ

なじまない。

当クリニックの組織も、この体制で2年弱。まだまだ。ほころびはある。

まだ、第2形態であり、グループ内にリーダー、総括などと呼ばれるまとめ係を置いている。

他のグループとの連絡調整やグループ内のまとめ仕事をする、いわゆる管理職的な面倒な仕事を

やる係りの者。別に、上下関係があるわけではなく、面倒な仕事を引き受けてくれているということに

発生する手当があり、その労力に対して敬意と感謝を表してほしいという程度のものだが。

ゆくゆくは、この制度もなくして、第3形態。ノーリーダー。

全員が自分の意思で動くことで最大効率、最大動力、を発揮できるようになること。

むずかしいようで簡単、簡単なようで難しい。

要は、個々人が、会社の為に、仲間の為に、お客さん・患者さんの為に、最大効率、最小労力、

最大サービスを提供するにはどうしたらいいのか、を自発的に考え、行動することができればいいだけ。

今ある仕事は、いい意味で取り合う、我先にやってしまう。仕事は今、無いのかな?と、

常に、勤務時間中、積極的に仕事を探す。全員が同じ気持ちで動くことで、あっという間に仕事は片付く。

残業が無くなる。マンパワー不足を感じることもなく、誰かだけが過労で、誰かかさぼっている、というような

状況は無くなる。

気づき力が足りない人は、その訓練をしていく。さもないと、いつまでたっても仕事を取られてしまう。

現代の勤労者のマインドとはきっと違うものが求められている。

昔ながらの与えられた仕事をこなすタイプ、人をに頼れずに全部自分で抱えてしまうタイプ、何でも人に丸投げするタイプ、

個人の利益を尊重して積極的に働かないタイプ、ステップアップと称して次から次へと転職していくタイプ、社畜タイプ、

資本主義と称して与えられた給与に見合う仕事しかしないタイプ(往々にして見合った仕事はしていない)、

お客様や会社の利益よりも個人の利益を重視するタイプ、会社組織での人間関係なんてどうでもよくてプライベートの友人にしか

興味が無いタイプ、そもそも働くことはただのお金稼ぎとしか考えていないタイプ・・・・、そのほかにも

いっぱいいる。

個々人の単純な感情や目先の利益にとらわれずに、目先のお客さんへのサービスを質的・時間的にも最速・最良で提供することを

個々のスタッフが心がけるだけで、まずはいいのではないかな?

自己犠牲とまではいわないが、気が痛いたらまず自分が積極的にやる、動くことで、それが呼び水となり、周りもうごいてくれる。

私ばっかり働いている!負の感情を抱くよりも、私が一番に気が付いて働けている、私はすごい!と正の感情を持った方が、

同じ仕事をするにしてもサービスの質も上がるし、心の疲労も全然違う。

仕事を積極的に楽しそうに持って行かれると、不思議なもんで、取られたくなくなる。あの子にばっかり仕事をさせていては、

いけないな、次は、私が先に気が付いて仕事してやろう、と思う人が現れたりする。

基本的に負の感情、負のエネルギーから、正の結果・光の結果は生まれにくい。

ある瞬間は、誰かが馬車馬のごとく働いていても、次の瞬間には別な人が気が付いて、次の仕事をやってくれる、

手が足りないなら貸してくれる、誰かに言われて動くのではなく、自分で気が付いて、何をしたらいいのか、助け合えるのかを

考え行動できるようになれば、組織の雰囲気は格段に良くなる、生産効率もよくなる、結果、残業もなくなり、労働環境も改善し、

プライベートの時間の心労もなくなり、余暇が楽しく過ごせるようになる。長く、勤労し、収入を得ることができる。

今どきの若者の考えとは、合わないのかもしれないが、組織・会社のスタッフは、familyであると考えます。

familyは、ざっくり同じ方向を向いている方がいい、協力し合える方がいいい、仲良くできる方がいい、助け合える方がいい。

居心地がいい方がいい。familyの中には、親はいてもいいが、兄弟姉妹・親戚関係のような中に、上下関係はいらない。

フラットにざっくばらんに困難に立ち居迎える関係がいい。

仕事は、しなければならい。どうせしなければならないなら、楽しく、前向きに、明るくした方がいい。あえて、負の感情をもって、

する必要はない。負の感情を誰かに植え付ける必要はない。

同じことをするなら、明るく、楽しく、前向きに。

ただ、他人を変えることは難しい。他人に、前を向け、明るくなれと言って帰るのは難しい。

しかし、自分を変えるのは簡単。自分がそうすればいい。

だから、まずは、自分のメンタルを変えよう。

まずは自分の気持ちから負の気持ちを排除して、無理やりにでも前向きに、明るく、光のさすほうを向いて、楽しく仕事をしよう。

みんな、明るい方が好きなはず。そうすることで、一人また一人と、陽だまりに人が集まってくる。

集まってくるところには、また人が集まってくる。

そうやって、光の連鎖を自分で生み出そう。

そのうち、負の感情にとらわれている人たちも、徐々に光の連鎖に組み込まれ、巡り巡って、人を変えることができるかもしれない。

北風と太陽ではない。

直接的な解決手段が必要なこともあるし、それを併用する必要があることもある。

それでも、自らの心持を変えることは、簡単で、すぐにできる。

そして、それ自体、自分にとってもプラスでしかない。やらない理由が無いのである。

当クリニックの組織の形態は、1~2年前に変革を開始した。ただ、第1形態の旧組織体制から、急に第3形態には行けない。

なので、現在は、まだ、当クリニックも第2形態である。ゆくゆくは、第3形態へと進化したいと考えている。

今は、第3形態への進化への畑を耕して、種をまいているようなところ。