2022年11月17日 こころ院長ブログ
在宅医療をしていると、看取り、という場面は避けられない。
その瞬間は、いつ来るか、分からない。
朝のことも昼のことも夜のことも深夜のことも。
その瞬間が来たら、医師が死亡が死亡確認をしないと、死が決まらない。
息を引き取った後、必ずしもすぐに医師が急行しなければいけないという明確な法律はないようです。
夜中に息を引き取った際に、朝になったら行くからそのままにしておいて、として、朝になったら医師がやってきて、
死亡確認する。
死亡時刻は、その確認された時間。ということもあるようだ。
はて、どうだろう。
当クリニックでは、基本的に、可及的速やかに医師が現場に行き、できるだけ早く死亡確認をすることにしている。
もちろん、別件で救急処置をしていたり、遠方にいて、現場に駆け付けるまでに多少時間がかかってしまう事はあるが、
寝てても起きてても、休日祝日でも、可能な限り早く駆け付けるようにしている。
でも、それって当たり前のことじゃない?
ご家族の立場からしたら、大事な家族が息を引き取ったようだ、そこから何時間も放置されて、宙ぶらりんな状態で、
死亡確認を待つ、それって、つらいことじゃない?いい気分しないんじゃない?
とにかく早く主治医の先生に最期の姿を見てほしいって思うもんじゃない?
脂肪診断を受けることで、気持ちの整理がつき始めるってこともあるんじゃないの?
もちろん、在宅医も人間なので、限界がある。どうしても、そのように理想的にできない事もある。
でも、
すぐに行かなければいいけないという事ではない
⇒すぐに行かなくてもいい
⇒行かなくてもいい
⇒ゆっくり行ってもいい
という誤変換をして、ただただ楽に在宅医療をやろうとしてはダメだろう、ということが言いたい。
どんなにいい医療を施しても、最期の瞬間にみそが付いたら、台無しになってしまう。
最後に、在宅で医療を受けて本当に良かったねぇ。在宅介護して本当に良かったねぇと思える形で
締めくくることで、残されたご家族の感情や心情も救われることがあるんじゃないだろうか。
そういった看取りがそもそもできない、やる気が無いんだったら、在宅医療なんて、やらない方がいい。
辞めた方がいい。
ちょっと極端に、強いことを言うとすれば、そうなっちゃうかな?
だって、ご本人もご家族も、そういったことになるなんて、其の時にならなきゃわからないもの。
後で後悔しても先に立たず。
そんな、大事なご家族の最期の瞬間に、嫌な思いをする、在宅医療のせいで、いやな想いをする。
そんな方が少しでも少なくなればなぁと思います。