お客様も患者様も、神様でも何でもないよ

2022年10月28日 こころ院長ブログ

お客様は神様です。

接客業でよく言われること。

医療関係だと、患者様、利用者様は神様ですと。

これは、別に接客する側が、従者でも奴隷でも雇われ人でもありまへん。

神様だと思って、家族だと思って、大切な人だと思って接客するように、サービスするようにという、努力目標みたいなもの。

時々、これを勘違いするお客さんや患者さん、利用者さんがいる。

金払ってんだから、やれ。

脚は神様だぞ、俺に従え。

なにかにつけて、土下座しろ、店長を呼べ。

こんなんで金をとるのか

値段が高い、やすくしろ。

色々な言動を、街で、メディアで、身近で見かけます。

ええ加減にしいやぁ。

何を言っているの?

どうしてそんな自分勝手なことが言えるの?

接客業の人だって、人間です。こころがあります。なんで、一生懸命働いているのにそんなにさげすまれないといけないの。卑屈になって、たえないといけないの。

文句があるなら、そのお店を利用しなければいいのに。

飲食店でも、ものすごく文句を言っている客を見かけますが、非常に不愉快です。

高級レストランで、ミネラルウォーター800円。高い。けど、そのお店の価格だからしょうがない。嫌だったらいかなければいい。でも、無料のお水、頼んじゃだめ、ということでなあければ、お店で禁止していないなら、頼んで何が悪いの?だめなら、注文できませんよ、でいいじゃない。頼んで出てくるなら、頼んだっていいじゃない。ミネラルウォーターより水道水の方がおいしかったりすることあるもん、炭酸水嫌いだもん。ジュースは甘いしカロリー高いもん。お酒なんて嫌いだもん。

価値観は人それぞれ。それを恥ずかしいとかみっともないとか、周りが思う心が、残念。見栄っ張り。自分の価値観で、相手を差別するのは、差別主義と一緒。個性を認めればいいでしょ。

話がずれた。

地域医療においても同じ。

医師も、看護師も、ケアマネも、ヘルパーも、療法士も、薬剤師も、みーーーんな人間です。こころがあるんです。

地域医療は、医療者・介護者がすべて担うものではありません。そんなことでは、いい地域医療はできません。あらゆる人の協力が必要。

金払ってんだから、何て言われて、気持ちよく働ける人がいるだろうか?

地域医療、介護なんて、報酬の割に仕事のサービス料は、ボランティアに近いくらい多い。そのうえ、さらに365日24時間対応サービスなんてしており、ほとんど、医療従事者の良心と犠牲で賄われているものです。

そこに対しての敬意や信頼、感謝が無く、物や奴隷を扱うような言動があれば、最良の地域医療なんてできない。

患者さん、利用者さんと医療従事者の間で、信頼関係が結ばれてこそ、本当の地域医療が実現できると思います。

別に、尊敬してくれとか、すごく感謝してくれとは、みんな言ってはいない。

ただ、一人の人間として、礼節をもって対応してほしい、召使ではないのだから・・・。

社長としては、かわいいわが社の社員が、そのような対応をされるなら、快く、サービスに送り出せない。場合によっては、契約できない、契約を打ち切る、なんてことも、支度は無いけどせざるを得ないこともあります。

住み慣れた自宅で心地よく生活したいと思うなら、医療従事者を心地よい関係性を結んだうえで、信頼関係の下、必要なサービスを受けながら、生活することをお勧めします。

欧米的な権利意識が高い方が、日本でも増えてきているようですが、自身の権利を主張するならば、義務も、他者の権利も自分の権利と同等に、同等以上に尊重し、考慮しなければなりません。そこをはき違えると、いざこざが起こる可能性があります。