人の輪に加わる力

2022年10月21日 こころ院長ブログ

人の輪に加わる力、これは、最も強いスキルの一つ。

人は、ある程度の人数になると、必ず、小グループを作る。

学校で、イケてるグループ、地味なグループ、まじめなグループ、不良グループ、リーダとその取り巻くグループ、孤高のグループ・・・・。

その輪に加わる力、加わさる力、はじかれない力・・・。

そういったスキルを身に付けると、人生は何と楽なことか。

人はそれぞれ、得手不得手がある。

香車、桂馬のような特筆すべきスキルを持つが汎用性の低い芸重化のようなタイプ、飛車・角のような圧倒的な力で目立つタレントタイプ、金銀のような万能タイプ、歩のように地味だけどコツコツとやれ大器晩成タイプ、王・玉のように担がれたり、偉そうにするリーダータイプ・・・。

しかし、それぞれがいないと将棋は勝てない。

一人では、人生は、楽しく謳歌できない。困難に立ち向かえない。打ち勝てない。

自分の力は、歩かもしれない、角かもしれない。

それでも、自分だけでは、将棋に勝てない。

友達を大事に。上司と飲みには行きたくない。そんな時間は無駄だ、そんな時間があったら友達と飲みに行きたい。

今どきの考え。

でも、そんなんじゃ、世界が狭い。閉じている。

友達は、心地よい。それは、似ているから?かもしれない。

銀の友達は、銀か、金なのかもしれない。

金と銀で集まったって、将棋には勝てない。

古臭ーい、ちょっと苦手な、タイプが合わない、うざい。。。。そんな上司は、香車かもしれない。

香車との付き合いがあることにより、その力で、将棋に勝てるかもしれない。

老害という言葉お良くメディアやSNSで聞く。そう発信する人は、本当にその年長者の事をしっているの?誰かが、老害だとディスったことで、便乗して、思い込んで、そうだそうだと言っていませんか?昭和、平成の考え方は令和では古臭い、時代遅れと思われるかもしれない。

でもそういっているのは、自分の見識から、こっちの新しい考え方ややり方の方が素晴らしいと検証して発信しているのかもしれない。

ただ、その意見に、なんでもかんんでも新しいものがいい、若い人の意見の方がいいと、安易に便乗していないだろうか。

年配者の意見は、いままでの経験や見識から、こういうことがいいのでは、とひねり出されたものであることも多い。

ただ、年齢が高い、肩書きがある、だから権威がある、だから、時代遅れだ、古臭いとレッテルを貼るのはよくない。

自分で調べて、考えて、結論を出すべきだ。

SNSは、感情や煽動により、圧倒的多数で炎上させて、それを正当化して、あたかも正しいこと、あたかも悪であること、あたかもたたいてもいいものであると大衆に思わせてしまう可能性がある。。

人の輪に加わる力、はずされない力、加わさる力、其のスキルは大事。

一つの小さなグループではなく、色々なグループに顔が利く、仲間に加われる、経験を共有できる、相談できる、力を課したり貸してもらってりできる・・・。

その力があれば、自分にない力を貸してもらい、一人ではできない、解決できないような困難も、何でも克服できるようになるかもしれない。

人一人の力は微々たるもの。

それを合わせることで、組織や国は動いていく。

組織になかで、同じ仲間の中で、良い意味で競い合うことはすごく大事。だが、足を引っ張ったり、蹴落としたり、ディスったりすることはナンセンス。むしろ、自分にとって不利益となる。人の輪に加わる力を損ねてしまうから。

厚別区の地域医療においてもそう。

法人が異なる病院、クリニック、事業所。。。良い意味で競争するのはよい。だが、相手を貶める、はめる、邪魔をするような競争は、何もよい効果を生まない。地域医療を担うすべての関係者が、お互いに切磋琢磨して、協力し合うことで初めて、最高の地域医療が成し遂げられる。

しかし、忖度やなれ合いは禁物。

仲間だとしても、怠惰な、打算的な、非良心的な活動に対しては、非難し、忠告、指導すべきである。

己が会社の利益だけを求める組織なら、人の輪に加わる力を損ねて、地域の枠組みから疎外されていくだろう。