在宅医療をやるなら

2022年08月05日 こころ院長ブログ

在宅医療をやるなら、それなりの覚悟とビジョンが必要。

外来をやりながら、一人でやりながら・・・。

実際には可能です。

あとは、自分がどこまで対応できるのか?限界を知ることです。

24時間待機は、文字ずらほど大変なわけではない。かって知ったる患者さんが、状態変化した時に、オンコールで呼ばれるだけ。

概ね、状態変化の原因は、分かります。

おのずと、対応も決まります。

一人でやるのが大変なら、医者を雇えばいい。まぁ、来てくれるかどうかが、結構大変ですが。

人を雇うのはいや、だけど、一人では対応が難しい、大変だ、だから、対応できない、サービスがそれほど質を上げられない、となるようなら、在宅医療には向かない。やめた方がいい。

他院と協力して、交代で待機するという方法もある。がしかし、これには、待機の時に何かが起こるリスクが、連携クリニックの数に比例して2倍3倍になる覚悟が必要。

オンコール電話対応専門に依頼できる業者もいるが、逆に、それに頼るクリニックに在宅医療を、自分の家族を依頼したいと思うかなぁ、と考えてもみる。

孤軍奮闘もいいけど、孤軍もある程度の人数が集まった方がいい。できれば3人。

当クリニックの理想形態も3人。現在2人まできている。2人まで来ると、かなり安定する。

とかく、開業医は、人の下につくのが嫌、他の医者と一緒に働くのが嫌、トップでありたい、あんまり忙しくなく自分の報酬を高くしたい、法人化しないで売り上げ5000万円以下にとどめておいて、経費を使いたい、などなどの思惑があることもあり、一人で切り盛りしていることも多い。だからこそ、待機が大変だなぁ、と端から思い込んでいる節もあるのでは?

地域医療の中で、需要の増加と共に、クリニックの売り上げを安定させるための訪問診療の外来とのハイブリッドという選択をするクリニックも増えてきているのかな。

どうせやるなら、根性入れて、真剣に取り組んでくれたらいいな。

24時間365日、サービスの質を落とすことなく対応する、それができて初めて、在宅医療をやってますと、胸を張って言えます。ただ、処方するだけ、家でなくなるのを看取るだけ、が在宅医療ではない。通えない、入院しないで、其れでもできる範囲の治療を提供する、それが在宅医療。

ぜひぜひ、日本の在宅医療をもっと、もっと、患者さんの生活の質があがっていくように、盛り上げていってほしいです。