事業展開をするにあたり、少し立ち止まることも必要か

2021年12月08日 こころ院長ブログ

3年間で、着々と国が大きくなり、事業展開、拡大もめまぐるしい日々が続いています。スタッフ数ももうすぐ40人を超す勢い。アイディアややりたいことは、実現してもしても、次々と湧いてくる。途中途中、頼まれ仕事なんかも増えて、さらに思わぬ方向にも動いていく。令和3年が終わるにあたり、一旦、冷静に状況を見まわして、ビジョンを立て直す必要がある。基本に立ち戻る。わが社の根本は、もみじ台、青葉町およびその周辺・厚別区の地域医療を充実し、担うこと。そこに立ち戻ると、すべきことは、少しずつ見えてくる。 一つは、訪問診療の応需範囲の明確化・厳格化。開設当初は、あっちへ行ったり、こっちへ行ったりと、依頼を受けたら、すべて断らずに応需していましたが、あまりに広範囲に応需するのは無責任、往診依頼に対して、対応しきれなくなる可能性があると感じます。訪問診療は、困ったときに往診してくれるから、在宅管理料を払う価値がある、定期的にただ見に来て処方して、看取ってくれるだけなら、そんな価値はない、と思います。当クリニックは、在宅でも外来、入院に近い、あるいはそれを超える医療が受けられる、を目指しています。なので、理想とするサービスが提供できない診療範囲の依頼は、応需しない、が、受けたからには、サービスをできる限り充実してお届けするを目指しています。さらには、地域医療にかかわらない範囲の仕事が、中核の仕事の妨げになりつつある場合は、本末転倒なので、そちらの仕事から手を引き、別の会社に委託・継承することも視野に入れること。かかわった仕事は、できる限り全うしたいが、それにより、本業のサービスに支障が出始める、出るようなら、やはり、本業を優先すべきであると考えます。もちろん、支障が出ないように継続できないかは、すべて検討しますが、それでも打開策がないのなら、やむを得ないのかもしれません。 人件費は、ケチらない。いろんな意味で。人件費をは、給与であり、スタッフ数の確保に投じる資金であり、現場に対して与えられた補助金の分配であったり。給与を安くたたいて経費を抑えるやり方は、古いし、良くない。巨万の給与は与えられないし、赤字路線にはできないが、莫大でなくてもある程度許容範囲の利益が出るならできる限り給与は高めてあげるべき、また、スタッフの数も必要十分は最低確保すべき、市や国から現場に対して与えられた補助金、もちろん備品や設備に投資すべき部分もありますが、現場に方々にちゃんを分配されているのかなぁ?当クリニックでは、いろいろやりくりして、少しでも多く、分配できないかな、と模索し、実行しています。  あとは、自分たちでどこまでやるのかを線引きできるかどうか。地域医療を突き詰めると、なんでも屋さんになってしまう。何でも自分たちで、となると、最終的には、ディサービス・ディケアをやる、通所リハビリを作る、配食サービスを始める、訪問介護を始める、入居施設を作る、有床診療所をM&Aして入院施設を作る、救急受け入れ態勢を作る、回復期リハビリテーションまたは地域包括ケア病床を作る、最終的には地域医療を地域を住みやすくするために街を住みやすくするための街づくりをする・・・、どこまでもどこまでも、果てしなく広がっていき、医療から政治の方向にまで話がつながっていってしまう。どだい、そんなことはできない。どこかでここまで、という線引きが必要。今のところ、訪問介護、居宅支援事業所、食堂・配食サービスくらいまではある程度の構想の範囲で、入居施設や有床診療所はやりたいなぁとは思いますが、経営者の観点からいくつ想定しても今のところ赤字路線からの明確な活路が見いだせていない状態です。まぁ、今の無償診療所+訪問看護+訪問リハビリテーションの三位一体構造で終結するのも一手ではあるとも考えていますが。自分たちで手を広げられない部分は、地域医療としては、その力を持っている病院や施設、事業所とがっちり手を取り合って、協力して地域を盛り上げるしかない。今のところは、いくつかのほかの会社と連携しつつ、お互いに患者さん・利用者さんを紹介・依頼・協力しあって、地域の方々のために尽くしています。いろいろ自分でやってみたいことはありますが、ありすぎて、大きすぎて、目標が遠すぎて、私の寿命が尽きる前に達成はかなわなそうです。最後に再確認。当クリニックの目標は、厚別区の特にもみじ台と青葉町およびその近辺のcoreな地域医療サービスの充実にあると。厚別区で困ったら、あそこに頼めばいいね、となってくれるといいな、と思います。それを実現させるにも、まだ、同志が足りない・・・。