2021年05月03日 こころ院長ブログ
組織も人も、より良くなりたいと努力するから改善する、もしくは、何とか現状維持ができる。最初から、現状維持を目標に掲げた時点で、改善は見込めない、むしろ、徐々に衰退がはじまると思う。会社も、今の状態を維持した、売り上げを維持したいと思い始めたら、その目標より少しでも足りなければ衰退がはじまる。リハビリテーションもおんなじ。計画書や報告書では、しばしば、現在の生活を維持していくことを目標に掲げたりします。当クリニック・訪問看護ステーションのリハビリスタッフには、そういうのはダメ、常に、よりよく生活するために、何をしたらいいのか、どの能力が足りないのか、どういう訓練をしたらいいのか、結果的に現状維持になってしまうとしても、現状よりも少しでも少しでもよくできないかを必ず模索するように、目標もざっくり歩行安定、生活の質の向上とかではなく、どこそこに行きたい、何何を食べたい、ほにゃららの活動をしたい、など具体的な目標を立てるようにしてもらっています。いわゆる、”攻めのリハビリテーション”(猫社長 命名)です。患者さん本人が、何のために何を目指して、大変なリハビリをお金を払ってやっているのか、具体的にイメージできるように工夫してもらっています。筋トレもそうですよね。どこの筋肉を使っているかをイメージするかどうかで効果が違うとか。リハビリもそう。何のためにやっているのか具体的にイメージできてするのとしないのとでは、きっと効果が違うと思います。けど、エビデンスなんてありませんよ。エビデンス、エビデンスなんて言っていたら、良いなと思うことができなくなってしまう。エビデンスを求めるところは求める、なかったとしても、良いと思うことはやる。それでいいのでは、と私は思います。おそらく、当法人の訪問リハビリテーション(結構、評判がいいんですよ)のすごさは、ここにあるんじゃないかな、と感じています。個々の技術・知識(これも個々に優秀なのですが)の云々というよりは、”想い”のところに。