リハビリ、看護は、治療の一環

2021年04月09日 こころ院長ブログ

訪問診療の先生によっては、待機、オンコールの負担軽減のために訪問看護をほぼ前例導入することがあります。そういった場合、もしかしたら、過剰看護、と呼ばれる状態が中にはあるのかもしれません。リハビリも何となく入れる先生もいます。当クリニックでは、訪問看護や訪問リハビリ、とくに訪問リハビリをお勧めすることが多いです。私の場合は、患者さんの治療プランに看護とリハビリを入れて考えているので、多用することになります。そもそも、通院困難の時点で、リハビリが必要な何らかの状態がほぼ想定されますね。それでも、全例に対して、看護、リハビリを入れるようにケアプランを作ってほしいと要望することはありません。必ず、必要性があるから、本人・家族に必要性を話してみて、希望があるかどうかを確認し、気が進まない、拒否、金銭その他の何らかの事情があるなどの方には、無理には進めていません。介入した方がよいと思っていますということだけお伝えして、気が変わったら教えてくださいと伝えています。なので、ケアプランに入れてほしいなぁ、と依頼したときには、ケアマネージャーさんには、前向きに考えてほしいです。しばしば、看護やリハビリをプランに入れてもらえないことがありますが、その時その時でいろいろな事情があったりなかったりですが、必要だと思ってお勧めして、本人、家族の同意を得て、入れてほしいサービスが入らないと、最大限の治療のパフォーマンスが発揮できなくなります。結果として、不運にも転倒・骨折や誤嚥性肺炎、認知症の進行などが起こる原因の一端となったりしてしまいます。そういったときに、ものすごくやるせない気持ちになりますね。やっぱり、あのサービスを入れておけば防げたのかもしれない・・・なんて、タラレバを・・・。当法人では、訪問看護も訪問リハビリも事業所を持っていますが、基本的にスタッフにノルマは存在しません。なので、サービスの導入も営利目的はほとんどなく、この患者さんのここを見てほしい、ここをよくしてほしい、こういう目標があるのでかなえられるようにサポートしてあげてほしいという依頼をしています。地域医療では、各職種の密な連携とだいたい同じ方向を向いた治療看護介護目標が大事です。そのプランニングを担うケアマネージャーさんは、もちろん医師の指示も尊重してほしいですが、羅針盤のような役割を担ってくれています。のっぴきならない、納得のいく、仕方ないなぁ、と思える事情がない限りは、主治医の治療プランも大事にしたケアプランニングをこれからもお願いしたいなと、一人の在宅医療を担う医師としては、思います。主治医のカラーはかなり色濃く違うので、この人が主治医の患者さんのプランニングは、こういい方向で行こう、みたいなことができたら、プロだなぁ、と思います。