2021年03月22日 こころ院長ブログ
コロナワクチンについては、日々、よく質問を受けます。大丈夫なの?打った方がいいの?と。大丈夫か・・・?、難しいところです。アナフィラキシーなどのアレルギーは、もともとアレルギー体質があったり、アナフィラキシーの既往があったりする方は、特に慎重投与になりますが、それ以外の方であっても怒らないとは限らない。しかし、ワクチン接種により、コロナウィルスにかかりにくくなる、重症化しにくくなることは、イスラエルで感染が縮小していることからも、おそらく間違いないのでしょう。自分にとって、リスク<メリットなら受けた方がいいと思います。
いつ、受けられるの?これは、実際問題わかりません。先日、某有名な解説番組で、4月12日から高齢者に接種開始・・・と、うーーん、どうでしょう。実際、発熱外来最前線で稼働している当クリニックの医師、看護師にもまだ、いつからワクチンうてますよって連絡は来ていないです。大手の総合病院には接種が始まって久しいですが、末端の最前線では、ワクチンすら届いていない、打つ案内すら来ていないのが実情です。医療従事者の次に打つ高齢者、持病のある方の接種は、もう少し遅れるのでは・・・?としか答えようがありません。
問題は山積しており、在宅診療の患者さんはどうするのか?という問題が解決していません。通院できない方の接種は、だれがするの?一般の方のように、どこかに集まって、順番に・・・て、そもそもひとりで行けない人はどうするの?介護タクシーやヘルパーさん、頼むったって、お金はどうするの?そもそもマンパワー足りているの?訪問診療医がやればいいじゃないか・・・って、接種後の15分~20分の状態管理はだれがするの?訪問医がしていたら、患者さんを回り切れないし、その時、往診あったらどうするの?看護婦さんが看ればって、看護婦さん、在宅クリニックにいないところもあるし、いても1~2人くらいしかいませんよ。おいていったら、次は、その次の人はどうするの?万が一、アナフィラキシーが起こった時に、どうするの?訪問診療医一人でどうこうできる病態ではなく、急ぐ病態なので、どこの病院がバックアップでついているのですぐ搬送していいというお約束でもないとねぇ・・・、さてさて、訪問診療が入っている人は上記の問題があるとして、接種場所に行けないけれども、訪問診療すら入っていない人は、どうするの?どうやってカバーするの?かかりつけ医で打つようになったら、ワクチン接種でかかりつけの人を順番に打っていたtら、副反応を診るために待機している人と一般外来の人で、待合室は3密になってしまいますよ。ましてや、副反応が起きたら、外来なんてストップしてしまい、予定していたワクチン接種の人が打てなくなり、その間に、ワクチンがダメになってしまうこともあるかもしれませんよ。発熱外来も結構大変でしたが、ワクチン外来・往診もかなり大変混乱しそうですよ。ご近所さんの当クリニックへの通院が限界の移動距離ですって方々は、どうするのかなぁ。マスコミではあと2週間くらいで接種開始・・・なんて言っているところもあるけど、到底、間に合わなそうですよ。そこら辺をしっかり詰めてから、開始してくれないと、とにかく、何月何日には、ワクチン接種を開始しましたって言うがために、とりあえず開始してから、問題に対処しようなんて、適当な施策はしないでほしいです。これ以上、医療現場に無駄な労力をかけさせないでほしいです。こういった方には、このように、このような手順で実施し、このような場合には、このようにしてくださいというしっかりとしたシステムをあらかじめ検討してほしいなぁ、と思います。ワクチンの施策を議論するメンバーの中に、本当の現場の問題に明るい人が加わっていてくれることを切に願います。