⑤紹介元、紹介先への連絡・連携・配慮が十分であること

2021年03月17日 こころ院長ブログ

地域医療は、一つの法人ではどうしようもない。地域のほかの病院、クリニック、事業所との連携が欠かせない。そこで、照会元や紹介先の病院、クリニックには、診療情報提供やその転帰などについて、まめに連絡を取ること。また、ここ1年はコロナウィルスの蔓延で特に重要になりましたが、自分のところで見られなくなった患者さんを依頼するときの配慮が必要です。熱や呼吸器症状などがあるのかどうか、コロナを疑っておいた方がいいものなのか、できることなら、コロナウィルスの抗原検査やPCR検査で1~2回の陰性を確認しておいたり、検査がまだできていない状況だが詳細に説明して、それでも受けてもらえるのかどうかという診療情報をあらかじめ提供するなど。受け手側が、えーーー、こんなんだったら先に言ってよ、今、うちじゃ無理だよ、とならないように。脳外科に依頼するなら、どういう理由で、何を疑って、依頼しているのか、整形外科に依頼するなら、レントゲンを撮って骨折しているのでとか、レントゲンで骨折は明らかではないが臨床的に骨折を疑う所見なのでCTなどをお願いしたいとか、神経症状が出ているのでとか、それなら仕方ないね、と思える受診、紹介の理由を明らかにしておくこと。在宅において、なんだかよくわからない、僕内科だから外科のことはよくわからない、だから、外科の病院にいってきて、ぽぃ、って、なんでもかんでも他科受診で丸投げするようでは、訪問診療に介入している意味があんまりありません。相談することと自分でできる限りやることと、自分でできることを少しずつでも増やしていくことの努力を怠ってはいけません。