組織の理想形態

2020年10月13日 こころ院長ブログ

組織は、トップの理想をかなえるもの。その理想が、素晴らしいものであることが前提条件。そもそも、トップが己の利益のみを追求したり、己の権力や権限に溺れるようでは、ろくな組織ではない。そして、理想に賛同する仲間が加わり、ともにその理想に向けて尽力する。時に、トップも方向性を見失うことがある。その時に讒言してくれるスタッフが一人以上いること。孔子の”正諫(真正面から諫める)、降諫(一旦従ったうえで諫める)、忠諫(真心をもって諫める)、戇諫(愚直をもって諫める)、諷諫(遠回しに諫める)”という諫言の方法があるらしい。自分の立場を考えずに諫言してくれるスタッフは宝です。あとは、トップにそれを受け入れる器があるかどうか。最初は、理想に賛同していた個々のスタッフが、この組織は、私の所属する組織だから、こうあってほしい、こうしてほしいと想いが強くなると、その思いが組織の理想とずれればずれるほど、不満が増えてしまう。実は、組織の理想の中に、個々の組織の構成員の自分の想いは、関係ない。組織があって、自分がある。自分のために組織があるわけではない。心の向きが組織のためにではなく、自分に向いてしまったとき、自分にとって、自分のために、となってしまうと、他者と比較や摩擦が起こる。常に、組織の中に自分があって、そのために、その理想のために、その仲間のために自分ができることは何かを考えていくことで、円満で快適な組織での生活ができる。そこに、自分の立場、自分のプライド、自分の評価、勝手な想い、自分に向いた心のベクトルなどにより、理想の道から脱線していくのではないだろうか。自分の承認欲求を求めるがあまり、他者を傷つけてしまう。組織内では、個をすてて、他者のために、他者を思い、組織のために、組織を思い、考え行動することで、組織の理想の実現に向けて、組織の構成員の心のベクトルが同じ方向に向けられると考えます。自分のことは、ほかの仲間が考えてくれるはず。そういうお互いさまができたら、いいなと思います。そんなクリニックにしたいと、2年前に立ち上げましたが、まだ道半ばです。