2020年04月21日 スタッフブログ
医療崩壊、医療崩壊とテレビでは騒いでいますが、訪問診療の最前線で診療を行っている当院としては入院患者受け入れのお断り可能な医療機関が羨ましい部分もあります。院内感染のリスクを軽減するため発熱肺炎患者の受け入れを行わない医療機関の状況も当然分かっていますが、看護力のない高齢者施設や老々介護のご自宅で発熱し療養している患者さん達が現状宙ぶらりんな状態になっていることも分かって頂きたいです。発熱で肺炎が疑われるとほぼ100%近隣医療機関での受け入れは困難です。医療機関からは、先ずはPCR検査で陰性と判定されれば受け入れ可能と言われるのですが、保健所に問い合わせても杓子定規な返答しか返ってきません。どう考えてもフローチャートのようなマニュアルがあり、濃厚接触ではないので医療機関を探して下さいと言われる始末・・・。医療機関ではPCR検査の結果を鑑みてと言われるし、保健所からは濃厚接触がないから医療機関へ紹介せよと板挟みとなり、いいかげんたらい回しに怒りさえ覚えました!保健所の方に30分ほど懇々と現場の現状と窮状を訴え続け、ようやく感染症対策の部署の医師に繋いでもらいPCR検査を実施してもらえることになりました。現場も調整側のスタッフも本当に疲弊しています。担当ケアマネジャーや訪問看護STも協力的ではありません。早く入院させろ、これからどうするんだ!とこちらにプレッシャーすらかけてきます。こういう有事の際に院外での連携の本質が分かる気がしました。