起きている事象を「結果」と捉えるか、「原因」と捉えるか

2023年09月29日 訪問リハビリテーションこころ

・腰痛をお持ちの利用者さんが「歩くと腰が痛くてさぁ」と言う

①療法士が「今日も痛いと言っているな」と痛みを「結果」と解釈する

②療法士が「痛む原因は腰が引けているからかな、足の指先に体重をかけられれば腰が引けずに痛みなく歩けるかな」

 と痛みを「原因」と解釈する

 

・パーキンソン病の利用者さんが、歩く時に足が小刻みになる(すくみ足になる)

①療法士が「今日も歩く時に足がすくんでいるな」とすくみ足を「結果」と解釈する

②療法士が「踵から床について歩けば、足がすくまずに歩けるかな」とすくみ足を「原因」と

 解釈する

 

皆さんのご家族がご病気を患ったら①②どちらの療法士にリハビリを担当してもらいたいですか?

 

おそらく…②ですよね。

起きている事象を「結果」と捉える療法士では改善が難しいでしょう。

リハビリ職を30年していても、上記のように「結果」と捉えて改善に導けない療法士を何人か見たことがあります。

 

「なぜこの事象が起こっているか?」その「原因」を分析して解決策を探る姿勢が療法士には必要です。

・Aの治療は有効か

・Aがうまくいかなった。Bの治療は有効か

・Bもうまくいかなった。CやDの治療は有効か

仮説をたくさん立てられる、引き出しが多い療法士は改善に導ける可能性が高いですよね。

若くしてこの視点を持っている療法士を何人か見たことがあり、経験年数は関係ありません。

 

リハビリは仮説⇒検証の繰り返し、という話は以前に掲載させていただきました。

https://familyclinic-cocoro.com/blog-riha/20220701/23/

 

毎年、様々な分野で研究が進んでおり、療法士が文献や研修会で情報を得ることで

たくさんの仮説を立てられるようになります。

起きている事象を「原因」と捉える視点を忘れず、今日も利用者さんの訪問リハビリを行います。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。