痛みを抱える人の世界 ~実際の身体よりも大きく感じやすい?~

2023年09月15日 訪問リハビリテーションこころ

目を閉じて、右足の薬指先端を右手で指差してください

 

 

 

ピッタリ指差せましたか?

健常者なら多少ズレても、大きく場所を間違うことはないでしょう。

 

右足に痛みを抱える人に目を閉じて指差してもらうと、

・右膝を指示 →右足首あたりを指差す

・右足首を指示→床にめりこむぐらい下を指差す

となる人がいました。

おそらく、床よりも下に足があると認識するぐらい足(膝から下)を大きく感じているのでしょう。

もしかしたら24時間、常に床よりも下に足指があると感じているのかもしれません。

 

自分の身体がそんな感覚になる世界を想像できますか?

その右足で、左右対称に立てますか?

しっかり右足を振って、その後に右足を床に着いて歩けますか?

 

たぶん…難しいですよね。

私ならすごく不自然な歩き方になると思います。

目で見る自分の身体(視覚)と、実際に感じる自分の身体の感覚(体性感覚)が大きく乖離しています。

 

適切な足の大きさを取り戻す(再認識する)訓練が必要になります。

まずは右足の各関節(股関節、膝、足首、足指)の空間と、接触する感覚を取り戻せるかがポイントになるでしょうか。

 

詳細は割愛しますが、「痛い」と言っている人を

「いつも痛いと言っているな」と療法士が思っている内は一生、その人は良くならないでしょう。

「自分の身体をどのように感じているのだろうか?」と相手が感じている世界を知ろうとする姿勢が大切と思っています。

(先週も記載しましたが)

 

昨年の8月のブログにも痛みを感じる人は孤独であることを掲載いたしました。

https://familyclinic-cocoro.com/blog-riha/20220826/32/

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。