予防訪問リハビリは推奨されるべき

2023年03月24日 訪問リハビリテーションこころ

市役所など行政に作業療法士・理学療法士が入職して地域住民に向けて予防リハビリを取り入れたり、

各市町村の療法士に体操を作るよう指示を出したり、など全国的に予防リハビリに力を入れています。

 

健康寿命を長く生活してもらうために素晴らしいことです。

リハビリは身体や認知機能が悪化してから導入されるイメージがありますが、いわゆる健康な高齢者が

「元気で長く地域で生活してもらう」ための取り組みですね。

そうすることで、入院費用や介護保険を使用する費用など国費をおさえられるメリットもあるのでしょう。

悪くなってからリハビリをするよりも効果は高く、「予防リハビリ」は今後も重要なことと思っています。

 

では訪問リハビリはというと…

まずは介護保険で「要支援1~要介護5」の介護認定を受けなければ訪問リハビリを行えません。

(例外はありますが)

要介護1~要介護5に行う訪問リハビリを「訪問リハビリ」

要支援1~要支援2に行う訪問リハビリを「予防訪問リハビリ」と呼びます。

 

上記の流れだと、予防訪問リハビリを積極的に行うことで要介護状態になることを防げます。

元気な状態を継続するために大切ですよね。

しかし、最近の法改正で予防訪問リハビリを開始し1年が経過すると減収になるシステムになりました。

制度上は推奨されない、ということです。

既に、予防訪問リハビリを開始して1年経過すると終了、という事業所も存在します。

おそらく今後は減収の幅が大きくなり、予防訪問リハビリを行わない事業所が出てくるのではと懸念しております。

もちろん、訪問マッサージなのか訪問リハビリなのかわからない事業所にはあって然るべき制度ですし

利用者さんがどうなりたいか、目標を決めずに漫然としたリハビリを行う事業所も同様です。

 

ですが、利用者さんの中には神経難病、いわゆる徐々に進行・低下するご病気を罹患している方もいらっしゃいます。

これを一律、訪問リハビリは一定期間で終了すべきである、となるのは難しいと感じます。

予防訪問リハビリは改善し、やりたいことを達成し終了、となるのが理想ですが全員がそうはいきません。

今より良くなるように、悪くならないように予防訪問リハビリを継続してほしい、という利用者さんの方が圧倒的に多いです。

 

ご病気を抱える方々が、元気で長くご自宅で・地域で生活できるよう、予防リハビリが推奨される世の中であってほしいと思っております。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。