今年の介護・看護ディは、イマイチでした

2023年11月10日 こころ院長ブログ

今年の集団就職相談会は、イマイチでした。

そもそも、求職者側の看護師が、少なかったようです。

残念ながら、期待できませんでした。

まぁ、しょうがない。

ご縁があれば、ホームページやハローワークからでも

つながるもの。

誰でもいいというわけではないのだから。

当法人の理念というか、こころというか、理解してくれて、共感してくれて、

元スタッフとともに、仲良く楽しく、長く、働いて

くれるのかどうか。

それが一番大事。

せっかく、新しく加わってくれても、和を乱されたり、台風のめに

なってしまうようでは、組織が成り立たなくなっちゃうからね。

少なくとも今、長く働いてくれているスタッフは、みんな、

当法人の、社長のこころと理念、方針、想いをかなりの割合で

理解し、共感し、実行してくれています。

三十人以上のスタッフがいる中で、これって、奇跡に近かったのでは?

と最近思います。

当法人に就職してくれる人が、次から次へとスバらしいスタッフだったのが、

奇跡だった。

いつの間にか、そういうものなのかもと、少し思ってしまっている節があった。

求人も、とんとん拍子に来る時期と、1年も2年も、閑古鳥のことも

あり、だいぶ波があるなぁと、常々思います。

特に、医師なんて、本当、ある日突然のワンチャンス勝負みたいなところがあります。

今の時代、看護師は特に、弾くて数多、求職者が圧倒的有利な市場ですので、

少しでも良い条件があれば、少しでも嫌な合わない環境であれば、

離職されてしまう、というリスク意識を、病院経営者は常に持っています。

大きな戦力である看護師が1人抜けるということは、病院戦略において、

戦場で、一個隊が抜けてしまうよりも大きな変化があるかもしれません。

なので、抜けてしまったとしたら、とか、人数が足りなくなったとしたら、

というマイナスのイメージの状況の戦略パターンも常に用意しておく必要

があります。

急遽の場合には、緊急スタッフ的な派遣会社や紹介斡旋業者を利用するという

手段があります。

ですが、緊急スタッフはあくまでも人数穴埋めの意味が強い。

一瞬の生を引き出す強心剤みたいなもの。それで長く持たせるわけにはいかない。

斡旋業者の中には、3−6ヶ月はやめないように、ペナルティや契約があり、

それ以降は、すぐに離職・転職しても良い、むしろ次々と転職を促す

ような業者もあるとか?

ある程度不満なく就労している人に、アンケートや離職や次の転職の意向などを

わざわざアクセスしてきて、確認し、離職・転職の気持ちを煽り、焚き付け、

また新たに転職を斡旋することで、紹介料を稼ごうとする業者も存在するとか。

今の業界では、医師や看護師の紹介業者が乱立。

その紹介斡旋料は、とても法外な金額を要求されます。

看護師ならば、50−100万円くらい、医師ならば300−500万円くらい。

それで、長期間の人材が確保されるなら、まだよし。

半年や2年くらいで、またすぐに離職してしまうような人材であれば、それだけの

紹介料を支払う価値があるだろうか?

登録した医師や看護師は、無料で登録して、紹介してもらって、契約成立したら、

お祝い金なんかももらえたりして。

次の新しい職場に不安もあるけど、ダメだったらまたやめて、紹介して貰えばいいや、

登録継続しておいて、情報だけ集めておき、より良い条件が見つかったら、

そっちに転職しようと、安易に考える人もいるかもしれない。

でも、その人材の移動こそが、無駄な人件費を多く病院に支払わせるため、

ひいては、給与の増額などの待遇改善の資金を目減りさせてしまっている。

人の信用は、一方通行ではない。

病院から、クリニックから自分を信用してほしい、信頼してほしい、任せてほしい、

自由にいろいろやらせてほしい、提案を聞いてほしい、待遇改善の意見を聞いてほしい、

など信頼してほしい、という思いは、多かれ少なかれ、誰しもにあるだろう。

でも、その反面、自分は、病院を、クリニックを信頼しているだろうか、信用しているだろうか、

好意を持っているだろうか。

自分の主張だけを繰り返し、病院側の主張は突っぱねる、自分の常識は押し通すが、病院側の

ルールは守らない、文句ばかり言う、早上がりはするけど残業はしない、ハードワークはしないけど、

空き時間にはダラダラする、仕事は一生懸命したくないけど、給料はもっと上げてほしい、とか

そういう感じでは、信頼関係なんて作れない。

逆もまた然り。

とにかく一生懸命働くことを要求するが、給料は他の病院に比べても安い。残業はさせるけど、

残業代は払わない、休日出勤させるが代休は与えない、など病院側の暴挙があれば、信頼関係は

生まれない。

信用とは、双方が、各々の主張をするのは良い。が、それぞれが、良いところと妥協点を見出し、

お互いを敬い、尊重し、認め合って、生まれるものだと思う。

私は、この仕事しかしない、こんなことはしない、やりたくないなどと、言っていてはいけない。

前の病院ではこうだった、前のクリニックではこうだったと言うことは、実はタブーです。

再婚した時に、前の旦那さんとはこう言う習慣だったのに、あなたの習慣は違うのはおかしい、

って言いますか?

おそらく、喧嘩になりますよね。

前の人は前の人でしょ。俺は俺だし。って。

そう、前の人が正しい?かもしれないし、間違っているかもしれない。どちらも正解かもしれないし、

まちがっているかもしれない。

そう言う固定した価値観は、成長を産まない。

それよりも、以前の病院では、こう言うことをしていたところがありますが、ここでは、違うようです

が、こう言うふうにしてみるのはどうなんでしょうか?という提案、と言う形がベストでしょうね。

病院の大きさ、病院かクリニックか、科、立地、歴史、理念、色々な要素が伴い、そこの労働環境や条件は、

何が最適なのかが変わります。

大きな変革を起こすのは、色々な不和が生じます。少しずつ少しずつより良い方向に改善していく

ことで、最良の組織にしていくのが良いと思います。

だからこそ、まず新しい職場を知ること。自分が常識と思っていたことが常識ではないかもしれないこと

を疑ってみること、それでもおかしいなと思うことは、こうした方がいいのでは?と

提案や相談してみること。

長く勤めていることで徐々に変わってしまったことや気がつかなかったよくない習慣、と言うものが

あったりします。そう言うものは気がついたら改善すべき。

しかし、さまざまなエピソードや歴史があって、色々な議論の末に、その習慣いたったもの、と言うもの

もあります。

その歴史を否定することは、誰にもできない。だが、結果としての習慣を改善していくことはできる。

それも、信用して、信頼あってのこと。

相互の信頼関係があるからこそ、心の言葉が届く。

野党の言葉が、与党に響かないのは、野党が与党に敬意を持っていないから。

批判ばっかりするから。

逆に与党の言葉が野党に届かないのは、批判的な意見、提案に対して、自分たちの結論ありきで、

聞く耳持たずに、突っぱねる、言い訳する、などをするから。

国会での議論というよりも、それぞれが信用、信頼しておらず、言いたい放題行っているだけで、

話し合って妥協点を探そうとしていないから。

国の政治もそこが根本的に変わらないと、よくならないのかも。

選挙のことばかり考え、いつも競争し、足を引っ張ろう、相手の支持率を下げよう、自分たちの

支持率をあげようと考えているから、相手を認めていないから、なんっじゃないだろううか。

どんな組織でも、所属するスタッフと組織、組織の長、上司との信頼関係、信用関係がしっかり

していれば、給与や休暇のことだけでは、そう簡単に離職には、ならないんじゃないかな?

もちろん、給与は高いに、休みは取れるに越したことはない。

しかし、信頼・信用は、もっと大きな要素なんじゃないだろうか?