訪問診療補助ナースって、募集してっけど、なにすんの?

2023年11月04日 こころ院長ブログ

訪問診療補助ナースって、募集してっけど、なにすんの?

って話。

在宅医療、地域医療にかかわっている看護師さんなら、何となくはわかるはず。

訪問看護ステーションで勤務したことがあれば、見たことやかかわったことがあるはず。

でも、病院や外来クリニック勤務していると、何をしているかよくわからない。

何をすればいいのか、何ができればいいのかわからない。

だから、興味はあっても、ちょっと一歩を踏み出す勇気がない。

なんて人もいるのでは?

そこで、現在もできれば2名 同時期に訪問診療補助ナースを募集していると当クリニックとしては、

こういったことができればいいよ、こうしたことをしていくことになるよ、という

お話を軽くしてみようと思います。

まず、何ができればいいのってところですが。

特別なことは何もありません。一般的な看護師としての病気の知識、看護処置、医師への介助、

人としての一般常識、そんなものがあれば十分です。

車の免許が無いです、という方でも大丈夫です。

基本的に、訪問診療、往診は、ドクターが運転しています。看護師は、車に乗っている

間に、その他の情報整理や連絡、準備などしていたり、ドクターと情報交換や意見交換、

会話していたり、窓の外を眺めていたりしています。

なので、正直、まっとうな看護師ならだれでもOKというところです。

では、どんなことをすることになるのか。

基本的には、外来や病院ナースと同じようなことを患者さんのお宅やお部屋行います。

訪問診療補助の道具、物品の管理整理、準備、

医師の処置の準備や補助、その後のあと片付け

バイタル測定

患者さんの観察、患者さんとの会話、居住・生活環境の確認

お薬の確認、医材の確認

予防注射などの施行

採血、レントゲン、心電図などの検査の施行、補助

患者さんのケア

ご家族との会話、情報交換、情報提示、メンタルケアなど

・・・・

などなど。

概ね、診療所や病院で行う事とおんなじ。

その中でも私が重視しているのは、患者さんとのコミュニケーションです。

看護師は、最前線にでて、患者さんとコミュニケーションを取るべきだと思っています。。

患者さんにとっては、医師は、頼れる人、治してくれる人であると同時に、旧時代からの

やはり、権威ある人、偉い人、というイメージがどこか、高齢者の方々の中にはあったりします。

私は、それを払拭すべく、状況判断はしますが、できるだけ、フレンドリーに、明るく、和やかに、

近しい存在となれるように言動を気を付けています。

ですが、やはり患者さんにとっては、看護婦さんが最も身近で、相談しやすい、話しやすい、

心が落ち着く、癒される、存在、天使なのではないかと感じます。

だからこそ、バイタル測定などで患者さん自身と接近しているときも含めて、積極的に

コミュニケーションを取った方がいいと考えています。

そうすることで、200人300人と増えていく多くの訪問患者さんの状態把握も容易に記憶に

残るようになり、一目見ただけで、何となく今日の調子がわかる、状態になります。

また、医師には相談しづらかったことを教えてくれたりします。

医師との会話ではでづらい、ふとした会話から、状態の変化の原因が分かったりすることがあります。

もちろん医師主導で話をしつつ、看護師も会話に加わって、でもいいですが、医師主導の時点で

患者さんの中には、すでに、一つギアを入れてしまう場合もあります。

ですから、看護師主導で話を勧めて、そこに医師も加わり、さらに引き出したい情報があれば、

どんどん参加する、というスタイルもかなり有効であるなぁと実感しています。

また、仲良くなることで、患者さんは、次の訪問でまた来てくれることを楽しみにしていたり、

次に来た時にはこんなこと話そうとか考えてくれていたりします。

人によっては、手作りの何かを誰かの為にと作って過ごしていたりします。

前の記事にも書きましたが、そういうこともあって、できるだけ同じところに長く勤めて、

関係性をより深くすることが、地域医療では大事だと考えます。

看護師と医師が、ペアで、各々がより良い地域医療の為に、協力して、最大パフォーマンスが

生み出せるようにチームプレーをすることが、大事だと思います。

看護師は、単なる医師の助手ではありません。医師と同等の医療専門職です。

だからこそ、訪問診療、往診の現場で、医師の後ろに、陰に隠れていてはいけません。

なんなら、医師を押しのけてでも前に出て、患者さんとコミュニケーションを取り、

状態を確認、把握する必要があります。

実際、おしのけちゃぁ、ダメだんだけどね。

だから、報恩診療補助ナースにとって、大事なことは、患者さんを思う心とコミュニケーションを

とり関係性を作れるかどうかという事。

実際の知識や主義的なことは、一般的なものがあれば、あとは必要なものを必要な時に

経験して、身に付けていけばいいもので、あらかじめ準備してから就職する必要なんてありません。

最低限、研修医程度に、最初の2年くらいを病院で一般的な看護師の訓練としてうけてきて、

合格点であれば、あとは、実践あるのみで十分です。

ですから、そういったことをイメージして、地域医療に興味のある看護師さんがおられましたら、

ご連絡いただけるとありがたいです。