診療所、地域医療の看護師の業務とは・・・、当クリニックが思う

2023年10月24日 こころ院長ブログ

看護師の業務について、私見を示します。

看護師の仕事は、看護業務のプロということは揺るぎない。

しかし、診療所、特に地域医療を行う当クリニックのような

看護師の業務は、そうクリアにはカットできるものではないと

私は考えています。

それが正しいということではなく、当法人としては、そういった形で

やっている、やっていきたいと思っているということです。

診療補助、外来看護師を募集している中で、そういった業務内容を

期待している、やっていただくことになるということを念頭に、

ご興味のある方がお問い合わせいただけたら、ありがたいなと思います。

働き始めて、思ってたのと違う、となったら、残念なことになるかもしれない、

と思うからです。

病棟勤務で純然たる看護師を理想としている看護師さんには、診療所の、特に

当クリニックのようながっつり地域医療の小さな商店では、

様々な仕事があったり、色々な役割があったりするので、びっくりしたり、

場合によっては、肌に合わない、と感じるかもしれません。

でも、こういった看護師としての仕事は、専門化される前の古き時代の

診療所での看護師の仕事であるともいえます。

いつの間にか専門家として確立して、分業化が進みましたが、海外協力隊とか

田舎、戦時下とかであれば、それぞれが、できることをこなすということが要求されます。

災害医療とかでもそうでしょう。

よく、大学病院の偉い先生が、退官した後に、地方の病院や診療所に再就職すると、最初は

全く使い物にならない、なんて話を聞きます。

こんなことはやったことが無い、こんな患者は見たことが無い、検査ができないと診断できない、

何の話をしていいのかわからない、こんな仕事もあるの・・・・?など。

でも、さすがはプロです。しばらくするとすっかりなじんでいきます。

ここではこういう風にやればいいのねと。

当クリニックの看護師の業務としては、病院勤務などと同じく、患者さんの

バイタルを測る、様子を確認する、看護する、医師の処置の補助をするなどは

当然あります。

そのほかに、患者さんと話をして直接訴えを聞いたり、医師に伝えにくいこともある

でしょうから、そういったことも拾い上げたり、緊急電話や待機電話を持っている時の

電話対応、訪問看護やケアマネージャー、薬局との連携、医師の指示やショッ奉饌内容が

同行している診察時に話していたこと抜けがないかのダブルチェックをしたり、

レントゲン検査の補助や採血、点滴などを実行したり、処置の介助、実行したり。

医師と協力して、患者さんからより効率よく必要な情報を聞き出し、それに対して、

アンサーしたり、対策を考えたりします。

どちらかが話をしているときは、一緒になって話をするか、もしくはその間に別のことを

していたり考えていたり、次にやる処置などの準備をしていたり、阿吽の呼吸で

てっきぱき動きます。

それができるナースは、やはりとても重宝しますし、

患者さんからの信頼も厚くなります。

患者さんは、医師も看護師もその言動や表情、対応力など、かなりシビアに観察し、

評価しています。

見せかけだけの言動は、すぐに看破されてしまいます。

そういった看護業務のほかにも雑用のようなこともあります。

診療、看護に使用するものの準備や前処置をしたり、診療所の整理整頓、清掃だったり、

検査データの整理だったり、種々の書類の整理や作成とか、法定研修、在庫管理、

。。。。

他にも細々とした仕事はいっぱいあります。

なんで?というところもあるかもしれませんが、これは、看護師に限ったことではなく、

医師も、事務員も、リハビリ療法士もそうです。

要は、大きな組織と違って、細々とした専門職種がいない、人数が少ないなどあり、

それぞれの専門職が、自分の専門職の仕事以外にも、雑用も含めて、できることを

できる時間に、積極的にやっていくことで、組織全体の仕事をスムースに回していく

ことを考えてやって行くことで、組織が運営されるからです。

こんな仕事は、医師の仕事ではない、などと言っていては、仕事が回らなくなる。

誰の仕事でもないものがいっぱいある。

手分けして、仕事をやっていくことで、結果として、組織全体がうまく行く。

医師の数は、少ない。だからこそ、みんなが協力して、医師の仕事の負担を軽減

できるように協力して動いてくれています。

場所的に、時間的にやりやすい人が、その仕事をやる。他の人は、また別の仕事を請け負う。

それでみんなうまく行く。

こういったことを診につ受けた看護師さんは、地域医療においてはスーパーナースと言っても

いいのではないでしょうか?

今後、病院であろうとクリニックであろうと、どんなところに行っても、すぐに、その場に

適応し、その能力をいかんなく発揮できることでしょう。

私が思うに、大変な仕事だけど、こういった看護師の仕事こそが、the 地域の看護師、というような

仕事なのではないでしょうか?

一般の人が思う看護師像なのではないでしょうか?。。。。違うのかな?

ただ、これだけは、思います。

地域医療の看護師と一般の病院勤務看護師、外来クリニック看護師とは、全く異なるとまでは、

言わないまでも、相当異なる職種である、と。

だからこそ、今後、当クリニックで働いてみようかなと思っていただけた看護師さんには、

そのことを十分に理解したうえで、ご連絡をいただけると幸いです。

地域医療の経験なんかはいらない。そんなもの、これから身に付ければいい。

ただただ、正確が温厚で、患者さんと話すことが苦痛ではなく、一般的な看護能力と知識が

標準レベルであれば、あとは何とでもなります。

正看護師、准看護師なんて、関係ありません。

医師に言われたことを、指示されたことを的確にこなす能力も重要ですが、地域医療など人手が

少ないところでは、そっこからさらに一歩進んだ、状況に応じて、自分でできることを、自分が

やれることを、自分がすべきことを、ひとに依頼すべきことを、確認すべきことを、自分で判断

し、行動できる能力がとても大事です。

時には、医師に対しても、議論を吹っかけるくらいの。

逆に、議論を吹っかけられる関係性と環境を整える必要が、法人と医師にはあります。

医師がこわくて、偉そうで、話しかけられない、意見を言えないような環境では、

そういったことは望めないのですから。

そういった意味では、当クリニックは、最高の環境です。

所属医師3名すべてが、正確温厚で、怒ったり、威圧したりすることはありません。