自身の診療スタイルを貫く

2023年10月21日 こころ院長ブログ

訪問診療、地域医療は、多くの医師たちが担っているが、
それぞれに独自の方法、スタンスで行っている。
学会や専門医、その他の指導過程をおえて、その流派の
スタンダードな方法を身に付けている医師も多いだろう。
ただ、時と共に、独立していけば、それぞれがやはり、独自の
やりやすいスタイル、しっくりするスタイルに移行するだろう。
私のやり方も、たぶん、スタンダードからは程遠いだろう。
家庭医やプライマリケア、総合診療医などの過程を経てきているわけではなく、
外科、内科、リハビリテーション科を経て、開業しているわけで、
その前に訪問診療などの同行で、他の医師のスタイルを学習させていただくも、
数人のパターンくらいしか知らない。
それ以外には、羅臼などの診療所に非常勤で行ったときに経験したものくらいか。
だからこそ、スタイルとしては、出内先生のスタイルに、他数人の先生の
スタイルをハイブリッドし土台を作り、そこから、自分流にしあげたもので
行っている。
いつもいうが、診療は、心だと思う。
患者さんを思う心、よくしようと思うこころ。
診察において必要なのは、患者さんとの関係性。
それも人ぞれぞれ。
風格や権威、堂々としている、威厳があるなどから、医師と患者の関係性を作る医師もいる。
逆に、親しみやすさから、お医者さま、という感じがせず、血生かしいい存在としての関係性を作る医師もいる。
ほかにもいろいろ。
私は、後者側の人間。
医者っぽくないともよく言われます。
言葉も、専門用語を極力使わずに、多くのたとえ表現を駆使してなるべく理解しやすいように話しています。
患者さんからの情報は、言葉がすべてではない。
もちろん、患者さんからの訴えや会話から見えてくるものもいっぱいある。
そして、上記の関係性のところからも、この人には話しやすい、この人に話しにくいなど状況も生まれることがある。
当クリニックでは、訪問診療は、診療補助ナースが必ず同行する。
男性医師だけだと、威圧や不安感を与えることもある。話しづらいこともある。
やはり、看護師さんは、患者さんに一番近しい、寄り添える医療従事者の一つだと思う。
バイタル測定するときに、すぐそばにいてくれる。
その時に無言で数字だけ見ている看護師よりも、場を持たすわけではないが、その特記に色々話をして、
リラックスさせてくれたら、バイタルもいい数字が出るかもしれない。
そこで医師と話すと緊張してしまう人もいるかもしれない。
医師が聞こうと、看護師が聞こうと、話される内容、聴ける情報が同じなら、私は、どちらが話しかけるか
は関係ないと思っている。
そして、待機の時の往診の際、主治医でない患者さんのお宅に往診に行くことはよくある。
その時に、普段見慣れない医師が往診に来て、ちょっと不安だなと思うときに、いつもいっぱいお話ししている
看護師さんがいっしょだったら、どんなに心強いことか。安心するだろうか?
もちろん、知りたい情報があれば、横から割り込んでお話しさせてもらいます。
必要なら、身体所見も取らせてもらうし、動作確認などもさせてもらう。
医師と患者の関係性を良好にするための世間話を利用した情報収集だってさせてもらう。
また、看護師と患者さんが半死をしているその時の動作や表情から、第3者的視点から見える所見というものも
有ったりする。
だからこそ、当法人では、訪問診療における、医師と看護師のチームワークを大事にしています。
また、病状変化、なにかあったときに、往診に行くことを避けたりはしません。
クリニックによっては、往診を極力いかずに様子見てて、という指示を出すところっもあると聞きます。
もちろん、往診が必要ない案件で、往診に行くことは、過剰な医療であり、医療費の無駄であることもありますが、
必要性があり、または要請があれば、極力労力をかけて往診することにしています。
医師の診療時間について、短いとか長いとか、待ち時間が短いとか長いとか、永遠のテーマのように
語りつくされていますが、
語弊があるかもしれませんが、正直、私はどっちでもいいと思っています。
要は、患者さんとの関係性の構築と診療が上手くいっていれば、という事です。
患者さん一人としては、自分にいっぱい時間をかけてほしいと思う人もいるでしょう。
そうできれば最高なのかもしれません。
でも、視点を変えてみましょう。
一人に1時間じっくりかけて、ゆっくり話をして診察します。
すると、7時間の診療時間で7人しか診察できません。
当然、病院は大赤字。
では、事務員さんは雇えません。看護師さんは雇えません。その他のスタッフは雇えません。
当然検査機器も買えません。
クリニックだって借りられません、建てられません。
自宅の庭で簡易テントでも張って診察しましょうか?それでいいですか?
ちなみに、1日7人しかみられないので、そのほかの人は、後日予約してください。たぶん、数か月や2~3年待ち
になるかもしれませんけど。
そういう事です。
しっかりした検査を受けたい、サービスを受けたい、断らないでかかりたいときに診てほしい、
みんなそうなのです。
自分が王様とかなら、許されるでしょう。
でも、一国民なら、そういったサービスは受けられまっせん。
1日に数十人から100人の外来患者さん、1日20人前後の訪問診療の患者さん。
それらを診ていくには、一人当たりの割り当て時間は減ってしまいます。
それでも、急な発熱、急な退院などでの訪問診療、往診、これから、ずっとかかりたいんだけど、
という患者さんたちをもう限界だから診てあげられません、どっか別のところにお願いしてください、
なんて言っていたら、地域医療が成り立ちません。
当クリニックは、創立から5年、診療範囲外の遠い場所以外で、特定の条件が無い限り、すべての患者さんを
受け入れて診察してきました。そして今もしてます。
そのためには、診察時間を削らないといけない場面が多くあります。それでも、必要な患者さんとの関係性の構築や
診療サービスの質の維持などには気を付けています。
診療を受けられない、受け入れてもらえない地域医療を受けられない患者さんが、この地域に少しでも減るように、
スタッフ一同日々努力をしています。
外来での待ち時間も、多くのクリニックでは2時間~4時間待ちなんてことも聞きます。
予約制なのに、1時間2時間待ちなんてことも耳にします。
当クリニックでも混雑するときは、30分以上お待たせすることもありますが、日々、お待たせする時間が少なくなるように、
時に、受付順番を前後してでも、スムースに診療が受けられるように工夫しています。
その辺のこともご理解いただけるとありがたいです。
全ての人にご理解や同意をいただこうとは思っていません。
そんな、おこがましい。
でも、私は、私の信念と心を持って、真摯に仕事に向き合っている。
これだけは、少なくとも私だけは、自信を持っていえる。
誰に何と言われようとも。
別にそれが、真実だとは言わないけども。
当法人の、自分にとっての地域医療とは。。。。ということを、もしかしたら以前も
書いたことがあるのではないかと思いますが、見直してはいないけど、
きっと、だいたい似たようなことを言っていたのではないかと思います。
変わりません、人の根っこの部分は。