発熱患者、感冒患者さんの診療の変遷

2023年05月12日 こころ院長ブログ

コロナが5類に格下げとなり、発熱外来は消滅した。

かといって、感冒症状、発熱症状がある患者さんがいなくなったわけではない。

むしろ、予約すれば確実に診てもらえた発熱外来が無くなったことで、感冒患者難民が

生まれないとも限らない。

発熱感冒症状がある方の診療を制限している、もしくは受け入れていな病院やクリニックは、

存在していないだろうか?

公にはそうは公表していないが、実質、満員だ、予約がいっぱいだ、新患は受け付けないなどの

それっぽい理由を付けて拒んでいる医療機関はないだろうか?

おそらく、コロナ患者さんを最初から診ていた、発熱外来をやっていた医療機関では、

それとなく、しれっと通常診療に組み込むことができたのではないか?

発熱外来に協力しないで、コロナ患者さんから距離を置いていた医療機関が、果たして、

すんなり発熱患者さん、感冒症状患者さんを、3年前のように受け入れることができているの

かなぁ?

当クリニックの印象としては、先週までに発熱外来を受診される患者さんは、格段に

減少していました。

ですが、今週に入り、通常外来での発熱、感冒症状の患者さんは、むしろ増えている、

数倍?に増えている、しかも、新患であることも多いかなという印象です。

つまり、患者数は増えていないのに、診てくれる医療機関に集中して流れてきている

可能性があるのでは?

つまり、政府の思惑とは裏腹に、近隣の医療機関に3年前みたいに軽い感じで風邪症状で

受診できる状況にはなっていないのではないか?という懸念があります。

今のところは、当クリニックでは、一応、インフルやコロナの除外は、患者さんの拒否

が無ければ行いつつ、陰性が確認されれば、通常外来で診察、必用であれば追加検査などを

行っています。最初の症状情報で、感冒症状があれば、一旦、通常患者さんとは別の待合で

抗原検査を受けてもらう事で、院内感染を最小限にするという策を取っています。

いずれ、そういったことも必要なくなるのかもしれませんね。

コロナワクチンも接種を受ける患者さんは格段に減っているはずなのに、予約を受けつ受けたら、

予想よりもはるかに多くの予約が殺到しています。

ここからも、コロナワクチンの接種を取りやめたもしくは接種枠をかなり減らした医療機関が

多いのではないかという推測が絶ちます。

最後までコロナ対策に協力する医療機関に、その負担が集中して疲弊していくことは、あんまり

望ましくないなぁと感じています。

チキンレース、早い者勝ちで泥船から、タイタニックから下船していくような、非難を誘導する

人々を残して我先にと逃げ出していくような、そんな印象も受けなくもない。

まだ、コロナは完全には終わっていない。風化していない。

医療従事者はもう少し、最後まで責任をもって、協力して、コロナを見届ける必要があるのでは

ないのかなぁ。