②看護師が同行すること

2021年03月15日 こころ院長ブログ

訪問診療は、患者さんのお宅、いわゆるホームに乗り込んで診療を行います。医師は、特にご高齢の方にとっては、昔から”お医者さん”というイメージが強く、少し距離感が遠い、存在であることが多くなります。さすがに医師ですので、異性の家に一人で来てもそこまでは警戒されませんが、心理的には、何らかのストレスはあるのかもしれません。訪問診療では、しばしば医師単独または事務員さん同行のパターンの訪問がありますが、やはり看護師がいることでの患者さんの心理的な安心感は違います。看護師さんにしか打ち明けない困りごとや相談事も、しばしばあります。また、医師にたいしては緊張してしまう方もいるので、看護師さんに対応してもらう方がリラックスしたバイタル測定や診察が可能となります。また、採血やその他の手技、検査の補助など、圧倒的に医師の仕事負担が減ります。看護師さんが動いてくれることで、診察に集中できたりします。よく聞く苦情は、医師が記録をしている間、黙ってカルテに向き合ってしまっている時間が長く、診察をあんまりしてもらっていないという不満ですが、記録中にも看護師が、話を聞いたり、診察の準備をしたりと患者さんと接していることで、患者さん側も常にいろいろしてもらっている感じと、診察準備が整うまでの間に記録をするなどの仕事の効率化もできます。看護師さんは、もちろん人件費が高くつきますし、診療同行では、売り上げには貢献できませんが、確実に医師および患者さんにとって、プラスな存在となります。そこは、ぜひ、人件費に経費を投じることをお勧めします。