視点を変えると違った世界が見えてくる

2023年03月04日 こころ院長ブログ

木綿のハンカチーフという歌、好きで時々聴きます。

ずーっと、男性を故郷で待つ女性の気持ちを歌ったものだと思って

聞いていました。

田舎から都会に働きに出て、都会で楽しく、忙しく過ごす男性、変わらず

田舎で帰りを待つ女性。

男性は、女性を気にかけ、手紙を書く、欲しいものを聞く、送る、そして

田舎へ帰れなくなる、お別れを迎える。

男性の心変わり、裏切り、田舎に残り、失恋する可哀想な女性の心情を歌った

ものだとばかり思って聞いていました。

しかし、昨日、たまたま、カレーを食べに出かけるときに、車の中でその曲を

かけながら、アホみたいに歌っていると、ふとその時は、別の感想を抱きました。

そう、男性の目線で歌詞が入ってきたのです。

男性は、田舎では仕事が限られる、何か夢があり、したいことがあり、それができる、

叶えられる、と思い故郷から離れた都会へ就職しに行った。

愛する人を残して、自分だけ旅立つ、それは、とても悲しい、寂しい、心苦しい状況

だったはず。それでも、この曲が作られた時代、男は。。。。といつも周りから

言われ、期待され、洗脳されていた時代。やるしかない。

だからこそ、恋人と離れて、一人前になるために出かけた。東へ。

都会は、とても華やかで、賑やかで、すごいところだった。そこには、おそらく、多くの

人が同じように、成し遂げるために一生懸命働いているのだろう。

そこに混じって、負けないように、一生懸命頑張ったんだろう。

離れて住む恋人を想い、会いたいけど会えない、気にかけて、せめて働いて得たお金で何か

君に送ろう、何がいい?。。。。。いいえ、何もいらない 。。。。。

そのままで帰ってきて。。。。

大分慣れてきた頃、なかなか最初は着こなせなかたスーツ。ようやく様になってきたかな。

ようやく、都会の一員、都会で働く人のようになったきたかな。

こんなスーツを着て、一生懸命戦っているんだぜ。写真撮ったから、見てよ。(褒めてよ)。

いいえ、そんななの着てないで、普通の服で、草むらに寝ているのが好きだったのに。。。。。。

仕事もある程度できる様になってきた。手元にお金も残る

様になってきたのかな。離れている恋人を想い、頑張ってきた。

ふと、都会で流行っている指輪があることを知った。

あの子に似合うだろうなぁ、素敵だろうなぁ、喜んでくれるかなぁ、奮発して買っちゃおうかな。

他に買いたいものあるけど、しばらく、生活費切り詰めるかど、喜ぶ姿を想像して、買っちゃった。

流行りの指輪を送ったよ。喜んでくれるかな?君に似合うと思うよ。

いいえ、そんな指輪なんて、別にいらんし。。。。。。。。

男性からは、2度も3度も、女性に対して、色々アプローチをしていた様ですね。

でも、その全てを、女性は、まず、否定していました。

何を言っても、何をしても、全て、いいえ。

想いとしては、何もいらないから、ただ、故郷に帰ってきて欲しい、お金なんかいらない。

故郷に戻って、故郷でそのままの姿で暮らしたいという純愛なのかもしれない。

でも、上記の流れは、なんだか、男性があまりにもかわいそうに聞こえてきました。

それだもの、結局、都会で一緒に働く同僚、優しくしてくれる友人、おそらく周りにいっぱい

優しい女性もいたのでしょう。

立派な姿になって、帰って、恋人を都会に招いて一緒に暮らそうとも思っていたのかもしれませんが、

そんな思いも心変わりし、別れを決めて、変えるのをやめてしまった、、、、のかな?

故郷で待つ女性目線では、男性は、田舎から都会へ行って、都会の楽しさを満喫し、

結局、都会の魅力から離れたくなくなり、帰郷したくないので別れを選んだ、様にも聞こえますが、

都会で頑張る男性目線からは、故郷に残した女性に、何度も自分の頑張りを認めてほしい、

恋人を気にしているが、帰れないので、その想いを何か形にして送りたいという想いを全て

踏み躙られ、結局、愛想を尽かしてしまった。魅力を感じなくなった恋人がいる故郷には、

もう変える必要がなくなり、都会で暮らすことを決めた。そうなると、都会が魅力的だからというより、

故郷に帰っても仕方がなくなったので、やむなく、都会で暮らすことにしたとも取れる。

なんだか、どちらにしても、心のすれ違い、悲しいお話でしたね。

こんな話は、現代でもよくある話。

この曲はメロディが綺麗なので好きです。

同じ話でも、ちょっと視点を変えると違って見える、聞こえる。

真実は一つでも、解釈はいくつもある。それがすれ違いの始まりの一つだということを知っておくと、

日常生活での他者とのすれ違いによるトラブルやいざこざ、不和なんかが起こりにくくなるかも

しれませんよ。