感謝はすべてのスタッフに

2023年02月22日 こころ院長ブログ

先日、鈴木知事の名で、道から?感染対策の方から、

発熱外来、ワクチン、後遺症診察などのコロナ医療に尽力した

医療従事者に感謝のお言葉とギフトをいただきました。

医療従事者としては、身の回りの前で病気で困っている人に手を

差し伸べるのは、当然のことなのですが、評価され、感謝されるのは

とてもうれしいことです。

有り難く存じます。

しかし、もう一声、と思うのは、その対象が、医師・看護師に限るといったところで。

その対象になるのは、当法人の3分の1のスタッフで、残り3分の2は、該当していませんでした。

我々としては、医師・看護師など矢面に立つスタッフの他にも、それを支える、補うスタッフ

達もチームとして、ともに戦ってきたと考えています。

願わくは、残り3分の2のスタッフにもねぎらいと感謝をいただければなと、感じました。

事務、社会福祉士、リハビリ療法士、総務、秘書、清掃・・・・、それぞれ、資格は違う、

責任の重さや種類が違う、休みが違う、労働時間が違う、いろいろそれぞれ異なるけれども、

全員の仕事が合わさって、クリニックが運営されている。その給与などの違いはあっても、

それぞれのやるべきことをまっとうしているならば、同じように評価されるべきである。

かといって、じゃぁ、残り3分の2のスタッフの分も、ギフトをよこせ、というのは、甚だ

ずうずうしい。そんなん、評価したいなら勝手にすればいいでしょ、という声も聞こえてきそう。

なので、勝手にやりました。

残り3分の2のスタッフには、ほぼ同等のギフトを会社から支給することにしました。

だって、みんな、ひとえに、同等に、一生懸命、頑張ったんだもの。

感謝もねぎらいも、一緒に、同等に分かち合いたいもの。

そんなん勝手にしておけばいいでしょ、という声が聞こえてきそう。

あんまり、いい事したぞぉということをひけらかすのは好きではないが、なんであえて、

こんなことを記事にしたのかというと、

こういうような、職種間の評価の不平等感をなくしたかったから。

医療は、多職種で協力して成り立つもの。昔から、医師が偉いとされて、

医師も偉いと勘違いして、横柄な奴、偉そうなやつ、いっぱい見てきた。

そういうやつ、感じ悪い。

お互いの職種を尊重して、敬意をもって接すれば、パワハラ、モラハラなんて、おこるはずがない。

その根底にあるものの一つとして、職種間に潜在的にか、意識的にか、貴賤の概念があるのでは?

と感じていました。

医師だから、看護師だから、感謝されて当たり前、評価されて当たり前。

他の職種は、評価されなくても仕方ないじゃん。そういうことを受け入れたくない。

そういう考えが、世の中からなくなればいいのに、と思う。

こういったことを考えて実行したクリニックがあるよということを微力ながら、

世間に広げ、他の病院やクリニックでも、医師や看護師以外の職種の方々にも、コロナ対応お疲れ様、

ありがとう、という気持ちが、評価が、届くといいなぁ。と想い、

わざわざ、記事にしちゃいました。

職種間に、正規職員・非正規職員に、男女に、先輩後輩に、、貴賤はない。

お互いがお互いを敬い尊重することで、良いチームができ、よい仕事ができるんじゃないだろうか。

すごい研究成果が出た時、教授がほめたたえられて、表彰され、マスコミに引っ張りだこになるが、

その陰に実験、研究を重ねた、数十、数百人のスタッフがいることを忘れてはいけない。

ゴッドハンドと呼ばれる人の手術に関わる、助手、麻酔科、看護師、他の職種のスタッフがいることを

忘れてはいけない。

完全試合をしたピッチャーがもてはやされるが、それを支えた監督、キャッチャー、守備陣、その他の

支えがあったことを忘れてはいけない。

芸能人を支える裏方さんのいっぱいいることも時々意識しなければならない。

華やかな舞台に立って、主に評されるのは僅かな人間で、それを支える何十倍、何百倍のスタッフが

チームとなって支え、その結果として評されていることを、舞台に立つものは常に意識しなければならない。