地域医療クリニックに病床は必要か

2023年02月06日 こころ院長ブログ

当院のような地域医療を担うクリニックに、入院病床は必要か?

このテーマを考えるには、二つの視点が必要になる。

一つは、診療・診察・治療上の観点と、二つ目は経営の観点。

前者からは、あった方がいい。

ニーズは高い。

ここで入院させてほしいという話は、しょっちゅう聞く。

入院先が見つからないことも多々ある。

1~2日入院で様子を見たいという案件もしばしば。

そんなときには、手元に入院病床があると、かなりスムースで助かる。

地域医療としては、かなりのserviceアップにつながる。

後者の観点では厳しい。

マンパワーの問題。入院病床を確保するのが難しい。市で決められた数の病床は

すでに割り振られ済であり、病床を開くには、どこかからか、その権利を

買い取る必要がある。

その相場は詳しくは知らないが、1床あたり数百万?

そもそも、譲ってもらえるかも???な感じ。

病床拡大したい資本金が多いが大病院と競合するのは難しい。

それに加えて、施設基準となる看護師、介護士などの配置。

人件費がかかる、それをねん出するには、病床からの売り上げ、つまり、病床稼働率

を上げなければならない。

ざっくり試算しても90%以上ないと、赤字っぽくなりそう。

入院設備の設備投資もかなりかかる。病床設備と買い上げるなら、その点は、

安くできるが、そもそも、老朽化していないか?場所的に不便でないか?

なども案件に上がる。。

自社に入院病床が、数床でもあればなぁ、という希望はあるが、現実的に

じゃぁ、作ろうか、とは、フン切れない事情がいっぱいある。