訪問リハビリテーションについて 第5話

2022年06月04日 こころ院長ブログ

リハビリテーションは、どういう人に処方するの?されるの?

それは、基本的には、疾病があったり、高齢者であったりで、機能が低下していれば、だれでも必要なものである、というのが答えです。ただ、健康体で、自分でトレーニングや運動、スポーツ、ジム通いなどできる方は、楽しみながら、自分でこなせばいいともおもいます。ですが、自己流でやりすぎると、かえって痛めてしまったり、能力が低下してしまう事がありますので、ご注意ください。

また、メディアで紹介されるような、健康体操や健康食などについては、もちろんいいものはいいのですが、情報が満載過ぎて、あれもこれもと思うと、がんじがらめになってしまいますので、こちらもご注意ください。

自分ではできない、続かない、という方は、ぜひ、訪問リハビリテーションをご検討してみてください。リハビリテーションなんて、まだまだ・・・、なんて思っておられる方は結構多いですが、衰えて、転んで骨折してから、誤嚥して肺炎になってから、のどに詰まって窒息してから、認知症すすんでしまってから、では、遅い、後手に回ってしまいます。リハビリをされていない方で、一見元気そうに見えても、あちこち痛い、痛めている、歩き方が悪い、体力が無い、危険性がある方は、結構多いです。

介護予防リハビリテーションは、国の方針では、減算の対象とされてしまいましたが、私の考えは、逆で、むしろ推奨すべきだと考えます。介護予防に僅かな介護予算を使うことで、未来のがっつり介護や医療・入院が必要となったときの予算を減らすことができるのではないでしょうか。だとしたら、患者さん自身は元気だし、医療費・介護費・社会福祉予算は、少なくて済むし、WIN-WINな施策じゃないのかな?

どうも、金銭目当てに、とりあえず外来リハビリ・訪問リハビリを処方して、ただ漫然と、延々と続けているような病院・クリニック・事業所が存在したのだと思います。無目的に、マッサージなんだかリハビリなんだかわからないような、効果があるのかよくわからないようなことに予算をかけて、もうけさせるようなことがあってはならない、と政治は考えたのだと思います。手術と違って、リハビリテーションの効果・意義は、パッと見わかりにくいし、何とでも言い訳できる部分もあります。

いつもそうですが、悪いことをする人がいるのでそれを取り締まる、規制するために、本当に必要な人に十分なサービスが提供できない、それが、日本の医療・介護制度の悪いところだと思います。

疲れやすい、ふらつく、膝折れする、腰や足が痛い、むくむ、しびれる、よく転ぶ、息苦しい、むせる、物忘れ、言葉が出ない、孤独、・・・・さまざまな症状に、問題に、リハビリテーションが、薬による治療以外で功を奏することがあります。

 特効薬ではありませんが、訪問リハビリテーションは、とても有用なツールの一つですので、ぜひ、必要な方はご検討ください。何かありましたら、当クリニックの方にご相談ください。