回復期リハビリテーション 第1話

2022年05月26日 こころ院長ブログ

回復期リハビリテーションって?

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回復期リハビリテーションってなんじゃらほい?リハビリテーション、以後、リハビリは聞いたことある。怪我したりして、動けなくなったらやるやつでしょ?回復期リハビリって???

基本的には、普通のリハビリです。一般的なリハビリ。内容は、特に特別なことはしていません。強力にリハビリをしても、保険適応される期間があるのです。疾患応じて、2か月~5か月前後まで、回復期リハビリ病棟を持つリハビリ病院で入院リハビリが受けられます。脳などの疾患で重症であり、かつ、延長することでさらなる回復が見込める場合などは、比較的長期間入院リハビリが可能です。回復期リハビリを行うことで、入院・入所生活を送られる患者さんが少なくなり、在宅生活をおこなう事となる為、医療・介護費が結果的に節減されることが考えられます。そのため、回復期リハビリには、かなり高額な診療報酬がつけられています。

数年前までは、いけいけどんどんで、回復期リハビリ病床は、新設されていきました。リハビリテーションの花形産業みたいな感じで、ものすごい金額の医療費も導入されており、病院の売り上げもかなりを占める主軸となりうる業界となりました。しかし、今は、回復期リハビリの全盛期は終わり、やや頭打ち状態で、病床としては飽和気味になってきています。われもわれもと病床を作っていったので、病床を満床ベースに埋めることは難しくなってきていますね。

それでも、医療の二極化、急性期と慢性期・生活期にわけて、医療資源の効率化、医療費・介護費の削減を意図する政策により、回復期リハビリはいまだ重要な位置を占めています。リハビリをしっかりして、のちのちの人生の医療、介護の必要度を下げることで、人生はもちろん、可能性が広がると共に、国と下手、かかる医療介護費を軽減させられる可能性があります。

じゃぁ、みんな、回復期リハビリしたらいいじゃない?となりますが、そうとも言えない。しなくてもいい人もいます。急性期病院退院時に、すでにかなり回復されている方は、そのまま在宅に帰り、外来または訪問リハビリを行うという方法もあります。また、上記のように、回復期リハビリにはとても医療費がかかります。誰もかれもとやっていたら、国が破産してし今います。適応をしっかり考える必要があります。

また、入院期間も、すきなだけ長くいられるというわけではありません。入院リハビリの最大効率を考えて、入院日数を調整しないと、悪い病院は、ベッドコントロールの為に、退院できる患者さんを入院延長させて、売り上げを確保するようなこともないわけではありません。大きなお金が動くだけに、そこにはいろいろな思惑が介入する余地があります。

また、リハビリテーションは、以前からお話ししているように、指示医と施術する療法士の知識・スキル・情熱が、大きく異なる可能性があります。よき主治医、療法士さんに巡り合えれば、可能な限りの能力改善が得られますが、どちらか、もしくは両方の相性が悪いと、想ったより効果が得られないこともあります。

今後、回復期リハビリ医としても約10年、勤務した私の経験と知識をもとに、一般的な?回復期リハビリについて、時々、不定期に連載したいと思います。