2022年05月04日 こころ院長ブログ
DMAT・JMATの実践編 講習は終了しました。
令和4年3月に。
当クリニックでは、医師、看護師、作業療法士、事務員、社会福祉士で参加しています。
災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Team 、JMAT(日本医師会災害医療チーム)の研修がなんで、地域医療、在宅クリニックに必要なの?
必須ではありませんが、地域医療とは、地域のすべての医療を担う事。もちろん、高度救急疾患は、救急病院にお願いします。しかし、その受け皿も限界があり、コロナ禍でもそうでしたが、一時的にでも受け入れ先が見つからないという事態もありうる。特に、災害時は、そういったことが起こりやすい。
そのために、他地区からのDMATやJMATが派遣されてくるわけですが、果たして、自分たちの地域の事をすべて善意の他人任せでいいのだろうか?災害時は、急を要するし、どれだけの被害が出ているかわからない。援助してくれる人も被災者だったりもする。自分の地域は、自分たちでも何とかできるように少しでもしておく準備が必要である。
もちろん、人的、物資的な不足は、十分承知しているが、そういったものが支援されてくるまで、どれだけ、地域で自分たちの周りの事を対処できるか。DMAT、JMATで派遣されてくるようなチームが、自分たちの居住地域にいくつも存在していれば、即席で対策チームを作れるわけで。中央から、チームが派遣されてくるまで、少なくとも即席チームで初期対応できたら、そんないいことは無い。
国防の基本、中央軍が到着するまで、国境地域の守備が少しでも防衛して、時間を稼ぎ、被害を最小限に食い止めること。中央軍が到着する前に、壊滅的なダメージを受けないように対処すること。
災害など、予期せぬ事態には、常に、平時から、準備をしておくこと。
そういった意味でも、当クリニックでは、DMAT・JMATの基礎編・実践編を、コロナ禍で中断されながらも、終了させました。実際に、他地区に出動するかは別ですが、出動できるような知識や経験を積んでおくことは大事。
クリニックの性能を少しでも向上しておく。できない事と、できるけど、より効率がいいところ、安全性が高いところにお願いすることは別である。現在、外科医が常勤2人になったことで、救急外来や救急車の受け入れ、麻酔を依頼すれば手術だってできるくらい、クリニックのできることは増えてきてますが、地域医療のニーズとマンパワー、安全性、施設の問題、その他を考慮して、そういったことまではやりません。準備と設備が整っている中~大病院にそこらへんはお願いいたします。
ですが、
そこまでできるくらいの力を持っておく、人材を持っておくということは、とても大事。
常に、限界ぎりぎりになっていたら、最終局面で、火事場のくそ力も出せやしない。
使うか、使わないか、わからない知識や経験でも、時間と気力があれば、少しでも身に着けておくのは、いいことかもしれませんね。