なんでもかんでも新しくないとだめ?

2021年11月10日 こころ院長ブログ

今どきは、根性論はダメ、厳しすぎてもダメ、なれなれしいのもダメ、残業はダメ、教えないのもダメ、雑用やらすのもダメ、紙媒体もダメ、注意・指導もやさしく丁寧に、・・・一見、すごくよさそうな環境に思えますが、本当にダメ?昔は・・・っていうのもダメ、何でしょうが、研修医なんかはほぼ奴隷のような感じでしたよ。寝る時間もない、休みもない、給料安い(それでもさらに昔よりはもらいすぎだとさんざん言われますが)、大学病院では、基本先輩医師 >> 看護師 > 研修医のヒエラルキーでしたね。雑用のオンパレード、これは医師の仕事ではないなというようなこともいっぱい。勉強することもいっぱい、怒られることもいっぱい、今思えば、相当なハラスメント王国でした。それでもその中で、時間の使い方や雑用の効率的な処理、勉強方法や色々な知識スキルが身についたり、精神的・身体的な体力がついたり、最もハードな時を早めに過ごすことにより、相対的にそれから先の人生で、気持ち的にも体力的にもあの時よりは楽という余裕が生まれます。いろんな経験をするからこそ、次の世代にいろいろなことを教えてあげられる。

されど、今の世の中はどうでしょうか。むしろ、上司や先輩、役職者が、ハラスメントにならないようにひたすら気を使いながら、指導に当たったり、閑居を整えたり。それはそれで、当たり前の部分ですが、若い世代の上司や会社が気を使って当たり前、自分たちは自分たち、権利がある、みたいな感じでいる人もいるのでしょう。それでいいのかな?仕事の後はプライベート、上司とは会話もしない。業務上の付き合いだけで本当にいい仕事できるのかな?本来、もっと知識やスキルが身につき、もっといい仕事や人生を送るチャンスが、ぬるま湯のような世界で、逃していないのかな?現代っ子の、古い、昔のやり方はダメ、で全部、切り捨てちゃっていいのかな?今の若いこの考え方に、年長者が合わせるべきだっていうメディアの迎合的な感じもどうなのかな。厳しいことも、つらいことも、一見無駄なようなことも、時には根性も、必要な時はあると思います。古くても良いものは残すべき、ダメなものは改善、淘汰すべき、なような気がします。当クリニックは、猫社長の会社として、私の責任をもって、新旧の世代のいいとこどりの職場環境をこれからも作り続けていきたいと、それをもって、世に、何が良くて何がだめで、というものを問い続けたいと考えています。