訪問リハビリは、孤独になりやすいところがある

2021年10月22日 こころ院長ブログ

孤独とは・・・?病院リハビリは、リハビリテーション汁があり、大勢の患者さん、療法士が入り乱れており、いろいろな人の目があり、困ったときには相談がしやすい環境です。ところが、ディケアの通所リハビリは、スタッフ数が少なく、療法士に対する一堂に会する患者数が多く、目が届きにくい、忙しい状況になりやすいです。訪問リハビリテーションは、基本、患者宅へ一人で乗り込むため、現場で相談することはおろか、患者の情報を共有する同僚も少なく、相談もしづらい状況です。また、誰の目線もないので、何をしているのかを誰も知りえない状況になりやすく、しっかりとした目標を持たないと、立てないと、マンネリ化した、あまり効果のないリハビリになってしまいやすいです。

先の記事の通り、リハビリ指示を出す医師が、そもそもリハビリ知識や経験、ビジョンをあまり持っていないことが多く、動きが悪いから、痛いから、リスクがあるから、理学療法を、作業療法を、嚥下訓練をやっといて、よきに計らって、という指示が出やすく、リハビリについては療法士に丸投げされかねない状況です。そうなると、リハビリをしていて、壁にぶつかったときに、指示医にも相談できない、しづらい、そもそも、医師になんて、ハードルが高くて直接相談しづらい、さぁ、どうしよう、療法士の仲間に相談しても、医療的な背景がわからないし、そもそも疾患のことについてなら、医師じゃなからわからないし・・・。結果、まぁ、イイか、となるか、がむしゃらに調べるなり、手探りでやるなり、・・・結果、孤独な戦いとなってしまいそうですね。

当クリニックが、自信をもってリハビリテーション事業所 こころ、訪問看護ステーション こころの訪問リハビリを常々お勧めする理由の一つがここにあります。もちろん、厳正な面接や検討のうえで、一人一人、患者さんへの熱い想いや地域貢献への熱意、リハビリテーションスキル・知識などを持ち合わせている療法士を一人一人、丁寧に雇い入れていますので、そういったところもおすすめの点ですが、最大のセールスポイントは、リハビリテーション科のクリニック併設型であることです。

猫社長が、ひょんなことから、回復期リハビリテーション病棟での修行経歴があるため、待たん、急性期・亜急性期・慢性期・生活期、すべてのラインを経験していることで、トータル的な治療・リハビリビジョンを持っていることです。猫社長が回復期リハビリテーションを修行していたころは、回復期全盛期前半くらいでした。回復期と言えば、その当時、リハビリテーションの花形の一つ。とにかく、急性期治療を終えた患者さんを少しでも回復させ、在宅へ返してあげることを使命としていました。

疾患も、特定難病、脳疾患、整形外科疾患、内科疾患、耳鼻科疾患、交通事故・・・、何でもありでしたので、豊富なバリエーションのリハビリを経験できました。基本的にリハビリ指示医が、クリニックとなるため、指示に、具体的な細かいビジョンと依頼が入ります。また、同一法人、同一家屋にいるため、直接、すぐに依頼、相談、報告ができるため、悩み事などが即、解決します。孤独になりません。ほぼ毎日、昼休みになると、社長室の前に、訪問看護師やリハビリ療法士の行列ができて、報告、相談、提案その他が行われます。社長は、それを昼ご飯を食べながら、聞き、応対しています。訪問リハビリで最も困ることの一つが、どこまでやって大丈夫なのか、やって大丈夫なのかということ。

それを、直接、もしくは電話ですぐに主治医に確認できる、何かあった時は、即日、往診で対応してくれる、リスクがあっても、それについての事前のシュミレーションができており、誤嚥その他、何かあっても、それはすぐに訪問診療、往診で対応するから、積極的にやってほしいと、依頼するので、療法士も安心して、自信をもって、より効果的なリハビリテーションに大胆に踏み込めます。リハビリテーション指示も、基本的に毎月、発行して、必要があれば、細かく変更されています。それにより、外来リハビリや病院リハビリよりきめ細やかな、回復期に負けない、クォリティの高い訪問リハビリを提供できるようになっています。訪問看護とも同一スペースにいるため、密に連携を取り、患者情報を共有しています。それに加え、訪問カー・ノートパソコン・スマートフォンが一人1台ずつ割り当てられ、書類の記載は、在宅テレワークOKとなっています。会議も、ZOOM参加を許可しています。おそらく、訪問リハビリテーションとしては、最高の労働環境を提供できているのではないかと考えています。

よりよい環境で、働きやすいからこそ、ベストなパフォーマンスが発揮できる、そう考えています。訪問リハビリ介入後、すべてではないですが、どんどん元気になっていく、安定していく患者さんを見ていると、間違ってはいないのだな、と感じます。当クリニック・事業所のスタイル、おそらく、札幌では、オンリーワンなスタイルだと思いますが、医療業界も、横並びではなく、個性を持ったサービス提供があっていいのではないでしょうか。