退院時の在宅サービスの組み方のおすすめ

2020年03月30日 こころ院長ブログ

急性期・回復期・慢性期・在宅生活期のすべてのステージでの主治医を経験した中で、私がおすすめする在宅サービスの組み方を一つご紹介。

 入院から在宅に変えるとき、最も重要なのは最初の2週間です。患者さん本人は、今までの24時間看護師、介護士がサポートしてくれる入院生活から、自分でやらなければならないことが急に増え、精神的にも体力的にも負担が増えます。また、自宅にとはいえ環境変化が与えるストレスもあります。転倒・誤嚥などの事故も、この時期に多く起こります。介護者も急に全部介護することとなり、たとえ、入院中に十分な指導やシュミレーションを受けていても、実際にやることの負担は、予想より大きいです。

 そこで、退院時に訪問診療・看護・介護・リハビリ・通所サービスなどを必要十分量もしくはそれよりもやや多めにプランニングします。なるべく安心安全に在宅生活を送りながら、途中で必要なくなったサービスを減らします。患者さん本人は、途中でサービスが増えることを嫌う傾向にあります。サービスが増えると自分ができないためだと、サービスが減っていくと、自分が良くなってきているという実感がわく、という心理的効果もあります。また、サービスは、追加するより減らすほうが手続的も楽で迅速に対応できます。私が主治医の時は、このような意図でサービス計画を指示してました。ご参考までに。